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コンピュータ将棋研究Blog

Twitterアカウントsuimon@floodgate_fanによるコンピュータ将棋研究ブログです。

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Ponanzaはなぜ最強ソフトなのか

はじめに

昨日、Ponanza開発者、山本一成さんのひとつのツイートが大きな反響を呼んだ。

コンピュータ将棋はこれまでにも様々な技術的なブレイクスルーがあり進歩し続けてきた。

yaneuraou.yaneu.com

ポイド 2016年7月22日 10:09 より:
本記事は今年のコンピュータ将棋のトレンドみたいな感じがするんですが、ここ数年の伸びの理由とかも含まれているんですか?
返信 ↓

やねうらお
2016年7月22日 10:35 より:
Ponanzaチームだけ本記事の内容を1,2年早くやってますね。それ以外の上位チームは、ほとんどがNDF・AWAKEの次元下げをやって(いま振り返って考えるに)無駄足でした…。

この記事、コメント欄の書き込みからもわかるように、その中でもPonanzaは新しい技術を取り入れるのがいつも早かったのである。

今回はそんなPonanzaの現状の強さを改めて分析し、なぜ最強ソフトなのかを考えていきたいと思う。

 ひと足先に取り入れた新戦術

ponanza-990XEE vs. Gekisashi_X5590_1c (2013-03-26 07:30)

現在、プロ棋戦で猛威を振るう角換わり腰掛け銀▲4八金・2九飛型。

その形は古来から指されていたものの主流には至らなかった。

そんな中、floodgateでは2013年頃からPonanzaを中心にこの▲4八金・2九飛型

が指され始めていたのである。

f:id:fg_fan7:20170330145544p:plain

↑ 2013年3月26日にfloodgateで指された将棋。

その他の戦型では、対振り飛車の銀冠穴熊もPonanzaがいち早く取り入れていた。

Ponanza開発者の山本さんは2014年8月頃から、Ponanza自身が作り出した定跡を生成しはじめていた。その影響はすぐに序盤戦術に現れることになる。

 

ponanza-990XEE vs. ZAKO (2014-10-09 19:00)

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↑ 対振り飛車の銀冠穴熊。のちに人間界でもプロ公式戦で指されるようになる。

Test vs. ponanza-990XEE (2014-10-09 03:00)

f:id:fg_fan7:20170330153124p:plain

↑ 当時は異彩に写った2手目△3二金。飛車先を切らしても戦えることを証明した。

ponanza-990XEE vs. AWAKE_i7_2620M_2c (2014-10-09 21:00)

f:id:fg_fan7:20170330154247p:plain

↑ 角換わりにおいて下火になっていた早繰り銀。

この▲5六角とのセットでコンピュータ将棋界で指されるようになる。

優れた局面評価

ケース1

2016年10月8日(土)~10日(月・祝)

第4回将棋電王トーナメント 決勝三番勝負③

ponanza3-ukamuse3

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上図の局面はまだまだ優劣がつく局面とは考えにくいが、この局面でのponanzaの評価値は先手+302ですでに自身がやや有利と見ていた

対する浮かむ瀬は1手前、△5五角の時での評価値は先手+77と互角だと判断していた

結果的には、この将棋の互いの形勢判断の折れ線グラフは以下のようであった。

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黒がponanzaで白が浮かむ瀬の評価値グラフ。

黒のponanzaの評価値が早々と先手有利を示し、その後白の浮かむ瀬もその判断が正しかったことを認める結果となった。

ケース2

2016年10月8日(土)~10日(月・祝)

第4回将棋電王トーナメント 予選round8

真やねうら王‐ponanza

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上図は真やねうら王が▲4二飛と打ち、詰めろをかけた局面。

この局面で真やねうら王は評価値を先手+776と優勢だとみていた。

対するponanzaは次に△5二角と受けて先手+141と互角と判断していた。

結果的には、この将棋の互いの形勢判断の折れ線グラフは以下のようであった。

f:id:fg_fan7:20170330161629j:plain

黒が真やねうら王で白がponanzaの評価値グラフ。

先手有利と判断していた真やねうら王も次第に評価値を下げていった。

本局の場合でもponanzaの形勢判断が終始正しかったという結果になった。

この2つのケースを見てもわかるようにponanzaは他の上位ソフトと比べても形勢判断が正確なのである。

まとめ

 今回は昨日の山本さんのツイートを契機としてPonanzaがなぜ最強ソフトなのかというテーマで記事を書いてきた。

私なりの分析では、

・他のソフトよりも新しい開発技術を取り入れるのが早い

・新戦術をPonanza自身が作り出していった

・形勢判断に優れている

という3つの点だと感じた。

次の世界コンピュータ将棋選手権ではPonanzaはどのような将棋を見せてくれるのだろうか。

今から非常に楽しみである。

ponanzaの後手番における戦い方の思想

 はじめに

いよいよ第2期電王戦が4/1から始まる。

denou.jp

2番勝負の第1局はPONANZAの先手番である。

PONANZAは先手番においては初手▲6六歩や▲6八銀といった手を指すこともあるため戦型の予想が難しい。

それに対する佐藤天名人の出方次第ではあるが、相居飛車の力戦形になるかもしれない。

今回の記事では2番勝負の第2局にあたる、PONANZAの後手番での戦い方についてみていきたいと思う。

飛車先を切らすという戦い方

現代将棋において後手番は苦労が多いと言われている。

糸谷棋士が執筆した

の第一章に後手の戦法の比較検討が載っているが、居飛車で戦っても振り飛車で戦ってもどうしても後手番は辛くなりやすいという見解になっている。

そこでponanzaの後手番での戦い方についてみていくが、それは今まではあまり主流になっていない指し方である。

見出しにも書いた通り、飛車先を切らすという戦い方である。

アマチュア強豪の鈴木英春さんが考案した英春流に近い発想である。

ケース1

第3回将棋電王トーナメント 予選リーグ

大将軍ーponanza

(初手からの指し手)

▲7六歩 △6二銀 ▲2六歩 △3二金 ▲2五歩 △8四歩 ▲2四歩 △同 歩 ▲同 飛 △2三歩 ▲2六飛 △8五歩(下図)

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上図のように序盤早々に飛車先の歩を交換させている。

このような指し方は糸谷棋士の著書にも載っていない。

「一手遅れているのならその分、飛車先の歩を切らせてもいいから早く攻撃態勢を築こう」ということかもしれない。

(上図からの指し手)

▲7八金 △8六歩 ▲同 歩△同 飛 ▲8七歩 △8二飛 ▲4八銀 △3四歩 ▲6九玉 △9四歩 ▲3六歩 △7四歩 ▲3七銀 △7三銀 ▲4六銀 △1四歩 ▲4五銀 △3三金
▲5八金 △2四歩 ▲3七桂 △2三金(下図)

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本譜は先手も飛車先の歩を切らす展開となった。仮に▲7七角と飛車先の歩の交換を防いだなら△7四歩~△7三銀と早繰り銀にする構想が有力である。

本局の先手は早々と銀を繰り出していったが、ponanzaの△3三金~△2四歩~△2三金が老獪な指し回しで先手は攻めあぐねた格好となった。

ケース2

第3回将棋電王トーナメント 予選リーグ

習甦ーponanza

(初手からの指し手)

▲2六歩 △3二金 ▲7六歩 △7二銀 ▲2五歩 △8四歩 ▲7八銀 △3四歩 ▲7七銀 △7四歩 ▲2四歩 △同 歩 ▲同 飛 △8五歩(下図)

f:id:fg_fan7:20170326133236p:plain

この将棋は先手が飛車先の歩の交換を防いだ。

それに対してはponanzaも△8五歩と伸ばして急戦含みである。

(上図からの指し手)

▲7八金△7三銀 ▲1六歩 △4一玉 ▲3八銀 △6四銀 ▲6六歩 △5二金 ▲9六歩 △4二銀 ▲3四飛 △7五歩 ▲同 歩 △4四角(下図)

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自陣はカニ囲いでコンパクトにまとめ、早繰り銀で攻撃態勢を見せる。

飛車先の歩を切らしているので持久戦よりも急戦のほうが適しているとみているのだろう。

(上図からの指し手)

▲9七角 △8四飛▲2四飛 △2三歩 ▲4四飛 △同 歩 ▲7四歩 △9四歩 ▲6一角 △9五歩 ▲7二角成 △9六歩 ▲6四角 △同 歩 ▲7五銀 △7一歩(下図)

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 先手も居玉のままなんとか手を作ろうとするが、上図最終手の△7一歩が好手となった。▲同馬なら△4五角が急所の一撃となる。

ケース3

saya-1c_0.1.11 vs. ponanza-990XEE (2015-11-19 13:00)

(初手からの指し手)

▲2六歩 △8四歩 ▲7六歩 △7二銀 ▲7八金 △7四歩 ▲2五歩 △3二金 ▲6六歩 △8五歩 ▲6八銀 △4一玉 ▲2四歩 △同 歩 ▲同 飛△2三歩 ▲7四飛 △8六歩 ▲同 歩 △7三銀 ▲7五飛 △8六飛(下図)

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△7四歩を取らせる指し方はponanzaが多用する。

参考記事

www.fgfan7.com

本局は先手が飛車先の歩交換を受けなかったため、後手も切る展開となった。

(上図からの指し手)

▲7七桂 △3四歩 ▲4八玉 △4二銀 ▲3八銀 △3一玉 ▲8五飛 △同 飛
▲同 桂 △8二銀 ▲3九玉 △1四歩 ▲8三歩 △7一銀 ▲6七銀 △4四角 ▲9六歩 △8四歩 ▲7三桂成 △同 桂 ▲8一飛 △6五桂(下図)

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本譜は先手が▲8五飛とぶつけて勝負したものの、上図最終手の△6五桂が見事な切り返しとなった。以下、▲同歩と取ると、△8八角成▲同金△2七桂▲同銀△4五角という攻めが決まる。

まとめ

今回はponanzaの後手番における飛車先の歩を切らす指し方の将棋を3局みてきた。

ponanzaのこの指し方以外での後手番戦術では横歩取りが多い。

現在のponanzaの後手番相居飛車戦略では①飛車先切らせ②横歩取り

を有力視しているとみて間違いないだろう。

 後手番は苦労が絶えないが、新たな発想の指し方を取り入れていくと視界が開けるかもしれない。

【コラム】3つのジャンル別 棋譜鑑賞をする際のポイント

 

はじめに

現在はスマホやそれに付随するアプリの普及により、今までよりも手軽に棋譜鑑賞ができる時代になりました。

私が毎日リアルタイムで更新される棋譜を鑑賞する際に心がけているポイントを、

・人間対人間(連盟モバイルアプリ)

・人間対ソフト(将棋ウォーズ2016Pona)

・ソフト対ソフト(floodgate)

の3つのジャンル別に紹介していきたいと思います。

人間対人間(連盟モバイルアプリ)

連盟モバイルアプリでは毎日、主に10:00から5局前後のプロ棋戦が中継されています。

ほぼリアルタイムで指し手が鑑賞できるので加入している方も多いと思います。

このモバイルアプリを見る際のポイントを私なりに説明します。

序盤戦術に注目する

熱心な将棋ファンであればそれぞれの棋士の棋風や戦型選択の傾向を熟知していると思います。

そういった背景を理解していると、序盤戦術における少しの変化にも気づきやすいです。

最近はソフト流の指し方を取り入れる棋士も増えてきているので、数年前よりも戦型の予想は外れることが増えてきました。

観る将棋ファンの方も大まかでいいのでソフトの序盤戦術の傾向を知っておくと、より今のプロ棋戦を楽しめると思います。

消費時間に注目する

連盟モバイルアプリは指し手の消費時間も細かく表示されています。

例えば、序盤であまり時間を使っていない棋士がいた場合それは事前に研究済みである可能性が高いです。

逆に序盤から多く時間を使っている場合は想定から外れていたり、一手一手が勝敗に直結する重大な局面であると予想されます。

あまり棋力の高くない方は一手ごとに中継記者の方による解説コメントを参照すると理解しやすくなると思います。

人間対ソフト(将棋ウォーズ2016Pona)

次に人間対ソフトをみていきます。

私がこのジャンルを見るのは将棋ウォーズの2016Ponaの将棋が圧倒的に多いです。

その理由としては、

・2016Ponaは入手できる将棋の棋譜の中でも参考になるポイントが多い(特に序盤)

・今まで将棋ウォーズで2016Ponaが指した将棋は4500局近くあり、幅広い戦型の棋譜が見れる

などが挙げられます。

独創的な序盤戦術

2016Ponaの将棋は序盤から今まであまり見なかった構想が多いです。

特に今まで定跡党だった方には目からウロコの構想が多いので新たな発想のヒントを得るには最適だと思います。

相居飛車のみならず、対振り飛車でも参考になる構想が多いので多くの将棋ファンが参考になるはずです。

ソフト対ソフト(floodgate)

最後にソフト対ソフトの将棋についてです。

ソフト対ソフトの将棋を見る際に手軽なアプリはiOSの場合は「floodgate」アプリ、

Androidの場合はfloodgate公式サイトの棋譜一覧から「ぴよ将棋」や「ShogiDroid」で鑑賞するのがオススメです。

このfloodgateも30分毎にリアルタイムで様々な強さ、棋風のソフトが対局を繰り返しています。

戦型の傾向

本記事ではレート上位同士のソフトの対戦を想定して書いていきます。

最近のfloodgateにおける戦型の傾向としては横歩取り、角換わりが依然として多い傾向にあります。

これはソフト用の序盤定跡で優秀とみられている「まふ定跡」の影響や、そもそも初手からソフトに思考させた場合でも横歩取り、角換わりに進むことが多いことに起因しています。

初手から思考させると待ち時間が減ってしまい中終盤でミスが出てしまいやすくなるので、強力な序盤定跡を搭載して時間の節約や少しでも序盤戦で評価値を高くできるように苦慮されているわけです。

そんな中でも振り飛車を指すソフトもいます

そういったソフトは名前に「furibisya」と入っているので見つけるのも容易でしょう。

またそういった振り飛車専門のソフトはレートの高いソフトが多いので棋譜の質も非常に高いです。

よって居飛車対振り飛車の対抗形の将棋や相振り飛車の将棋も指されていたりします。

指される将棋の特徴

floodgateで指される将棋は上位同士の対局の場合、互いに大きなミスが出にくいので中盤戦以降も形勢が均衡した将棋が多くなる傾向にあります。

対局中のソフトによる自己形勢判断(評価値)も一手ごとにわかるので参照するとよいでしょう。

またfloodgateは待ち時間が短いので終盤での時間切迫による逆転も起こるときがあります。

これは自分が対局する際の逆転のテクニックを学ぶ題材として有益となるので終盤まで形勢が拮抗しているfloodgateの将棋は最後までみてみるのをオススメします。

たまにサプライズがあるかも?!

floodgateは基本的に将棋電王トーナメントや世界コンピュータ将棋選手権前に調整の意味で放流する開発者の方が多いです。

よってそれらの大会前はいつもよりfloodgateは注目されます。

過去の例としては技巧が突如現れた時は大変盛り上がりました。

また、最近はfloodgateでは見る機会が極端に減ったponanzaやNineDayFeverといった強豪ソフトも世界コンピュータ将棋選手権前にはちょろっと姿を現わすかもしれません。

そういったサプライズも楽しむのもfloodgateの醍醐味の1つです。

まとめ

今回は

・人間対人間(連盟モバイルアプリ)
・人間対ソフト(将棋ウォーズ2016Pona)
・ソフト対ソフト(floodgate)

の3つのジャンル別に私が棋譜鑑賞をする際に意識しているポイントを紹介しました。

これら3つはそれぞれいいところがあります。

それらのいいところに着目して棋譜を鑑賞するとより将棋が楽しめますし、棋力アップにも繋がると思います。

便利な時代なのでいい教材はたくさんあります。

楽しみながら棋力を向上させていきたいものですね。

 

【四間飛車破り】クルクル角次の一手問題集①

はじめに

 以前紹介した四間飛車に対する有力な戦法であるクルクル角

www.fgfan7.com

この戦法は将棋ウォーズやfloodgateにおいても実戦例が非常に少ない。

よって今回の記事の作成には自分の保有しているPCで指定局面を作成し、ソフトに連続対局をさせることによって題材を集めた。

では始めていきたい。

第1問

【四間飛車破り】クルクル角次の一手問題集 第1問 | Shogi.io(将棋アイオー)

f:id:fg_fan7:20170320154117p:plain

 先手クルクル角から左美濃に組んだ序盤の局面。

どのような方針がよいだろうか?

表示する

【第1問解答】▲2四歩(解答図)

f:id:fg_fan7:20170320154325p:plain

ここは▲2四歩と仕掛ける手が成立する。

以下、△同 歩 ▲同 角 △2二飛 ▲3三角成 △2八飛成 ▲同 銀 △3三桂 ▲3四歩
△同 銀 ▲3一飛 △3八飛 ▲1六角 △2八飛成 ▲3四角(下図)

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と進んで先手やや有利となった。次に▲5二角成△同金▲7一銀の筋が残っている分、先手ペースである。

第2問

【四間飛車破り】クルクル角次の一手問題集 第2問 | Shogi.io(将棋アイオー)

f:id:fg_fan7:20170320155505p:plain

中盤の局面で先手は高美濃に組み上げた。

陣形は先手のほうが形がいいので上手く攻めることができれば優勢になりそうな局面だ。

攻めの継続を図る一手は?

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【第2問解答】▲4七銀(解答図)

f:id:fg_fan7:20170320155724p:plain

▲4七銀が攻めに活を入れる好手。取れば▲3五飛が幸便である。

実戦は△3七歩と指したが以下、▲3六銀 △同 金 ▲5八飛 △4七金 ▲5六飛 △3八歩成 ▲5四歩 △同 歩 ▲同 飛(下図)

f:id:fg_fan7:20170320155936p:plain

と進み、攻めの継続に成功した。

第3問

【四間飛車破り】クルクル角次の一手問題集 第3問 | Shogi.io(将棋アイオー)

f:id:fg_fan7:20170320160558p:plain

中盤の局面。先手から攻め方がいろいろありそうな局面だが、どうように攻めるのが効率がいいだろうか。

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【第3問解答】▲2五歩(解答図)

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問題図で▲3三銀不成は△同桂と取られて2六の角が使いにくいので形勢は難しい。

ここは▲2五歩と打つのが面白い一着だ。△2二飛なら▲3三銀成△同桂▲4四角で先手好調。実戦は△3四飛と指し以下、

▲3五歩 △2四角 ▲3四歩 △4六角 ▲1八飛 △2八歩 ▲2二飛(下図)

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と進んで先手やや有利となった。ややトリッキーな攻め方だが、このような筋も時には成立する。

第4問

【四間飛車】クルクル角次の一手問題集 第4問 | Shogi.io(将棋アイオー)

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中盤の局面で互いに攻めの形を築きにくい局面だ。

となると先手の方針はどのようなものだろうか。

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【第4問解答】▲8六歩(解答図)

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攻めるのが難しいのならさらに固めてしまうのが有力である。

その第一歩が銀冠を目指す▲8六歩となる。

以下、△6三銀引 ▲8七銀 △6四銀 ▲3七桂 △9二香 ▲5九銀 △5四歩 ▲6八銀 △5五歩 ▲同 歩△同 銀 ▲5六歩 △6四銀 ▲7六歩 △9一玉 ▲7八金 △7三銀上 ▲7七銀(途中図)

f:id:fg_fan7:20170320162732p:plain

△8二銀 ▲9八香 △7一金 ▲8五歩 △4二角 ▲9九玉 △5四金▲6八角 △3三角 ▲8八銀 △7五歩 ▲同 歩 △7二飛 ▲2四歩(下図)

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と進んだ。左美濃→銀冠→銀冠穴熊とどこかで見たことのある囲いの進展である。

十分固めた後に▲2四歩から仕掛けていきまだまだ互角ながら先手がうまく指したと言える将棋だ。

まとめ

・仕掛けのチャンスがあればどんどん仕掛けていこう。

囲いは振り飛車側と比べても互角以上の堅さなので先攻できればやや有利だ。

・仕掛けられないときは銀冠→銀冠穴熊への組み替えが有力。

じっくり固めて戦機をうかがおう。

次回に続く

対振り銀冠穴熊次の一手問題集①

はじめに

今回から不定期に戦型別に次の一手問題を出題していこうと思う。

第一回目は対振り銀冠穴熊。

まだまだこの戦型は情報量が少ないのでこの問題集によって戦い方のエッセンスを吸収していただきたい。

出題形式は今までと同じ。

では始めていきたい。

第1問

ponanza-990XEE vs. ZAKO (2014-10-09 19:00)

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角交換型の中盤戦。先手は▲3七角と角を手放し、相手の玉に狙いをつけている。

ここでその意思を継ぐ構想は?

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【第1問解答】▲7七桂(解答図)

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▲7七桂からどんどんコビン攻めを狙っていく。

以下、△1五角 ▲同 角 △同 歩 ▲3七角 △8一玉 ▲7八金右 △6九角 ▲4八飛 △3五歩▲同 歩 △2四歩 ▲6六歩 △同 歩 ▲同 銀 △3六歩 ▲2八角 △2五歩 ▲7九金(途中図)

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ここで角を補充して

△8七角成 ▲同 金 △2六歩 ▲2三歩 △同 飛 ▲4一角△2二飛 ▲6三角成 △同 金 ▲6四歩 △6二金 ▲6三金 △6一歩 ▲6二金 △同 飛 ▲6五桂(下図)

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強襲が決まった。▲2三歩~▲4一角~▲6三角成が敵陣を弱体化させる好着となった。

第2問

YssL_1000k vs. NineDayFever_XeonE5-2690_16c (2014-06-14 20:00)

f:id:fg_fan7:20170318144110p:plain

すでに後手模様良しの局面だが、ここからさらに有利を拡大するには?

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【第2問解答】△7五歩(解答図)

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ここは相手の飛車を狙いにいくのがよい。まずは△7五歩と突き捨てる。

以下、▲同 歩 △9五歩 ▲同 歩 △同 香 ▲同 香 △7六歩 ▲5九角 △7七歩成
▲同 角 △同角成 ▲同 銀 △4四角(下図)

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と進んだ。この端で香車を捨てて攻めを継続させる手法はこの戦型で多く現れるので覚えておこう。

第3問

gpsfish_XeonX5680_12c_bid vs. TDA (2015-06-29 14:00)

f:id:fg_fan7:20170318163758p:plain

中盤の局面。うまく攻めを組み立てていきたいところだ。

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【第3問解答】△8六歩(解答図)

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開戦は歩の突き捨てからというセオリーに沿った一着。

以下、▲同 歩 △6五桂 ▲同 歩 △7七角成 ▲同 桂 △8六飛 ▲6四歩 △8九飛成
▲6三歩成 △6七歩 ▲9八飛 △8七角 ▲4八飛 △6八歩成 ▲同 飛 △6九角成 ▲6五飛 △4七馬 ▲同 金 △2九金 ▲1七玉 △1九金(途中図)

f:id:fg_fan7:20170318164246p:plain

▲3八角△1三香打 ▲6六角 △1五歩 ▲同 歩 △同 香 ▲1六歩 △同 香 ▲同 銀 △同 香 ▲同 玉 △9九龍 ▲1二歩 △同 玉 ▲1四歩 △1五歩▲同 飛 △1四銀 ▲同 飛 △1三香(下図)

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多少強引でも飛車先を突破して龍を作り、端を絡めて形勢を勝勢に持っていった。

第4問

ponanza-990XEE vs. Titanda_L (2014-10-12 08:30)

f:id:fg_fan7:20170318170100p:plain

局面は中盤の難所を迎えているところである。

後手陣の急所を突く指し手と言えばどこだろうか?

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【第4問解答】▲8五歩(解答図)

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銀冠の弱点は玉頭。そこに着目して▲8五歩と突くのが決断の一手となる。

本譜は△7五歩と攻めを緩和しようとしたが、

以下、▲8四歩 △同 銀 ▲7五角 △同銀右 ▲同 歩 △同 銀 ▲2四飛 △同 歩 ▲7六歩 △8六歩 ▲7五歩(途中図)

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△8七歩成 ▲同金右 △8六歩 ▲8三歩 △同 金 ▲8六金 △8五歩 ▲8七金引 △8六銀 ▲8四歩 △同 金 ▲7四銀(下図)

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と進み、先手一手勝ちが見込める展開となった。

銀冠と銀冠穴熊で同じ玉頭攻めになった場合、深さの分だけ銀冠穴熊に利があるとみていいだろう。

まとめ

今回は計4問を出題した。

銀冠穴熊に限った話ではないが攻め方のパターンを多く知っているほうが有利である。

仮に同一局面でなくとも、引き出しが多いと応用として活かせる場面が出てくるはずだ。

 

次回テーマに続く…