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コンピュータ将棋研究Blog

Twitterアカウントsuimon@floodgate_fanによるコンピュータ将棋研究ブログです。

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とっておきの振り飛車退治~ponanza流なんでも銀冠穴熊~

ponanza流
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今回のテーマは対振り飛車の銀冠穴熊。

いろいろな振り飛車に対して銀冠穴熊で戦うケースを紹介していこうと思う。

まず最初に銀冠穴熊に組むまでの大まかな手順を紹介する。

f:id:fg_fan7:20160730184108p:plain

まず上図のように升田美濃と呼ばれる形に組む。

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次に銀冠に組み上げる。

f:id:fg_fan7:20160730184339p:plain

そして穴熊に組んで銀冠穴熊の完成となる。

ここまでの組み上げる手順は対局によって微妙に違っており、組み方も一つのポイントとなる。

①対ノーマル四間飛車(美濃)

将棋ウォーズ棋譜(Soft_sashi四段対2016Pona九段)

(初手からの指し手)

▲7六歩 △3四歩 ▲6六歩 △7四歩 ▲6八飛 △1四歩 ▲1六歩 △4二玉 ▲4八玉 △6二銀 ▲3八銀 △5二金右 ▲3九玉 △8四歩 ▲7八銀△5四歩 ▲6七銀 △3二銀 ▲2八玉 △3一玉 ▲5六歩 △8五歩 ▲7七角 △7三桂 ▲5八金左 △5三銀 (下図)

f:id:fg_fan7:20160730185220p:plain

早めの△7四歩などはponanzaらしい手順。後手から急戦含みで仕掛ける順もちらつくが、ここからさらに駒組みが続く。

(上図からの指し手)

▲4六歩 △3三角 ▲3六歩 △4四歩▲4七金 △6四銀 ▲7八飛 △4三金 ▲3七桂 △2四歩 ▲2六歩 △2三銀 ▲2七銀 △3二金 ▲3八金 △2二玉 ▲9六歩 △1二香 ▲6八角△1一玉 ▲7七角 △2二金 ▲6八角 △4二角 ▲8八飛 △3三金寄 ▲5七角 △3二金引 ▲9五歩 △5五歩(下図)

f:id:fg_fan7:20160730185525p:plain

初めに書いた組み方の手順で銀冠穴熊に組み上げた。駒組みが飽和状態になり△5五歩から仕掛ける。

このように自陣を堅陣にしてから仕掛けるのが基本となる。

②対ノーマル三間飛車

将棋ウォーズ棋譜(Sweet_Spot四段対2016Pona九段)

(初手からの指し手)

▲7六歩 △4二玉 ▲7八飛 △3四歩 ▲6六歩 △3二銀 ▲4八玉 △8四歩 ▲6八銀 △1四歩 ▲1六歩 △5二金右 ▲3八銀 △8五歩 ▲7七角△2四歩 ▲3九玉 △2三銀 ▲5八金左 △6二銀 ▲5六歩 △3三角 ▲4六歩 △3二金 ▲3六歩 △5四歩 ▲4七金 △3一玉 ▲5七銀 △2二玉▲4五歩 △1二香 ▲4六銀 △1一玉(下図)

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次に対ノーマル三間飛車の将棋を見てみる。私の見解ではこの対ノーマル三間飛車への銀冠穴熊が最も有力とみている。何故なら他の振り飛車よりもより安全に銀冠穴熊に組むことができるからだ。本局も危なげなく銀冠穴熊に組み上げることに成功した。

(上図からの指し手)

▲2八玉 △4二金右 ▲5八飛 △5三銀 ▲5五歩 △5二飛 ▲3七桂 △5五歩 ▲同 銀 △6四銀 ▲5四銀 △5五銀 ▲6三銀成 △5四飛(下図)

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中央から戦いが始まったが、銀冠穴熊の遠さが活きる展開に。

銀冠穴熊はノーマル三間飛車には最も有力と言えるだろう。

③対ノーマル中飛車

将棋ウォーズ棋譜(2016Pona九段対harukaprincess三段)

(初手からの指し手)

▲7六歩 △3四歩 ▲5八玉 △4四歩 ▲7八銀 △5四歩 ▲4八銀 △4二銀 ▲6八玉 △4三銀 ▲4六歩 △5二飛 ▲9六歩 △6二玉 ▲9五歩△7二玉 ▲7九玉 △8二玉 ▲7七角 △7二銀 ▲5八金右 △6四歩 ▲8八玉 △5一金左 ▲5六歩 △6二金左 ▲8六歩 △6三金 ▲8七銀 △7四歩▲7八金 △7三桂 ▲4七銀 △1四歩 ▲9八香 △3三角 ▲9九玉(下図)

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3手目に▲5八玉と指しているので実質後手番となっているが基本的な駒組みの仕方は変わらない。△6五桂が角銀両取りにならないように▲4七銀型に組む。

これで後手から動く手順を消している。

(上図からの指し手)

△2四歩 ▲6八金右 △8四歩 ▲8八金 △8三銀 ▲7八金右 △7二金 ▲2六歩
△2二飛 ▲3六歩 △5三金 ▲3七桂 △6三金寄 ▲2五歩 △同 歩 ▲同 飛(下図)

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金を寄せて囲いを完成させた後は、▲2五歩 △同 歩 ▲同 飛と飛車をぶつけて開戦した。本局も銀冠穴熊の理想といった手順であろう。

④対四間飛車穴熊

最後に対四間飛車穴熊の銀冠穴熊を見て終わりとする。

ponanzaは振り穴には銀冠穴熊を好むようだ。

将棋ウォーズ棋譜(whitebear5552級対2016Pona九段)

(初手からの指し手)

▲7六歩 △3二金 ▲6八飛 △8四歩 ▲4八玉 △8五歩 ▲7七角 △1四歩 ▲3八玉 △1五歩 ▲2八玉 △6二銀 ▲6六歩 △3四歩 ▲7八銀△4二玉 ▲1八香 △3三角 ▲1九玉 △2四歩 ▲2八銀 △2二銀 ▲6七銀 △2三銀 ▲3九金 △3一玉 ▲5八金 △5二金 ▲4六歩 △2二玉▲3六歩 △5四歩 ▲4七金 △5三銀 ▲4五歩 △1二香 ▲3八飛 △4四歩 ▲同 歩 △同 銀 ▲6五歩 △4三金右 ▲5六歩 △1一玉(下図)

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長手数進めたが、難しい手順ではない。基本の手順で銀冠穴熊に組み上げた。

ここからの手順が見事。

(上図からの指し手)

▲6六銀△4五歩 ▲3七金 △3五歩 ▲5八飛 △3六歩 ▲同 金 △7四歩 ▲3七金 △5二飛 ▲3八金引 △2五歩 ▲4七歩 △3四金 ▲3七歩 △7三桂▲9五角 △7二飛 ▲7五歩 △9四歩 ▲8四角 △7五歩 ▲同 角 △6五桂(下図)

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玉頭戦で厚みを作り、右桂を捌くことに成功した上図は後手優勢。

銀冠穴熊の優秀性がわかる一局だった。

まとめ

ponanzaはどんな振り飛車に対しても銀冠穴熊を好む。

金銀の連結が美しく、評価を高く見ているのだろう。

私もこのなんでも銀冠穴熊作戦を指し始めて対振り飛車の勝率が上がった。

現在、対振り飛車に苦しめられている人はこの作戦を取り入れてみてはいかがだろうか?

藤井システムのような激しい変化になりにくいので対振りには急戦党という方もこのような指し回しを覚えてみると戦術の幅が広がると思う。

 

とっておきの穴熊退治 (マイナビ将棋BOOKS)

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