8/15日、朝日新聞社杯第2期将棋ウォーズ棋神戦inテレ朝夏祭りにネット予選通過の代表選手として参加してきた。下のURLは公式サイトのリンク。
http://shogiwars.heroz.jp/special/kishinr2
私は予選リーグを2勝1敗で通過後、決勝トーナメント1回戦で敗退し、ベスト16という結果だった。
今回、自分の対局を中心に今大会を振り返ってみたいと思う。
対局ルールの抜粋
-競技方法-
○対局はAppStore/Google Playより配信されている「将棋ウォーズ」を使用して行います。
○棋神の利用はベスト32からの本大会予選では1局1回までに制限されます。
○持ち時間は全て10分切れ負けとなります。*千日手の場合進行状況によっては指し直し3分切れ負けとなります。
○2回千日手となった場合には抽選で勝敗を決定します。
○対局では参加者が用意した端末で対局をします。端末が持参出来なかった場合には参加いただけません。
○インターネット回線については参加者自身で用意された回線(キャリア回線・wifiなど)で対局していただきます。
○接続が切れた場合には接続切れ負けとなります。同一フロアでの対局のため何卒ご了承ください。
予選1回戦
相手はitsさん。言わずと知れた有名な強豪である。今大会のネット予選で1局指しており、圧倒的な終盤力を見せつけられたのでなんとかリベンジしたいと思った。
私の先手で戦型は角換わり腰掛銀▲4八金、▲2九飛型となった。
下図はその中盤戦。
ここで指し手がわからなくなり、少し早いかもとも思ったが棋神を使った。
▲8八玉 △2二玉 ▲6七歩 △9二香 ▲4七銀 △4四歩 ▲同 歩 △4五歩
▲5五角(下図)
この私の5手は棋神の指し手である。自力の10分切れ負けの時間では指せそうにもない手順だ。今大会の棋神を1局につき1回使えるというルールはどのような局面で使うかというタイミングも重要になってくる。
この手順は角が死んでしまうので先手が苦しいようだが、最後の▲5五角が強手で後手も▲7二銀の傷があるために角を取りにくい状況になっている。
局後にitsさんは「この▲5五角は角換わりの歴史を塗り替える一手」と評していた。
しかし棋神を使えるのは1回までだ。その後は自力となる為、棋神の指し手の意志を引き継げるかも大切になってくる。
(上図からの指し手)
△7五歩 ▲同 歩 △9五歩 ▲同 歩 △5五銀 ▲同 銀 △5四金(下図)
指し手が難しい後手は△7五歩と突いた。これはパスのような意味合いも含む。それに対する▲同歩がやや疑問だったようだ。棋神解析によると正着は▲5六銀で以下△7六歩▲4五桂△5五銀▲同銀上△8三角打といった展開が考えられ、互角の形勢だった。
本譜は面倒を見る展開にしたが、最終手の△5四金が力強い好手で不利になったと感じた。
以降はじりじりと形勢を離されて、敗局となった。
中盤戦がこの将棋のポイントとなった。勉強になった1局だった。相手は恐ろしく強かった。この将棋の全体の形勢グラフは以下のようになった。
(65手目付近までほぼ互角、そこからこちらが間違えて以降は勝機なし。)
これで1敗目。後がなくなったが不思議と気持ちはぶれなかった。
次の対局時間まで余裕がなく、余計な事を考える暇がなかったのも幸いしたのかもしれない。
そして予選第2局目が始まった。
(②に続く)