本記事では2016年に執筆した記事について月ごとに振り返りたいと思う。
当時書けなかった裏話なども交えて書いていきたい。
2016年1月
www.fgfan7.comアンチコンピュータ戦略についての考察。
この△5八角と打たせる作戦は初期の頃に発見された戦略である。
現在のトップソフト相手では角を丸々得をするという戦略はもう成功しないと思うが、過去の資料として残ると思い執筆した。
2月
www.fgfan7.comBlogを書き始めて、初めてかなり注目されることになった記事として大変思い出深い記事。当時まだ謎のベールに包まれていたponanzaの▲5八玉型について各々の戦型での傾向を調べてみた。今見返すとまだまだ考察は荒いがこの記事を境に記事を書くコツをつかんだような気がする。
3月
www.fgfan7.com私も参加したponanza300万チャレンジの感想記事。
実は多くのイベント参加者の方から「suimonさんの記事を参考にしました。」と言っていただけた。事前にponanzaの戦型ごとの指し手の傾向を分析した記事を執筆して公開していたのだ。
これをキッカケにTwitterで相互フォローになった方もいたので参加してよかったと思う。
4月
今までの全ての記事を振り返ってみても1番執筆に時間がかかり、また大変だったのがこの2つの記事。
floodgateのponanzaの棋譜を年代別に抽出し、その棋風の変化を自分なりに分析した。
あるターニングポイントとなった棋譜については以前に自力で発見していたのでそこを軸にして文章を完成させることを意識した。
この2つの記事はponanza開発者山本さんにも「面白い」と言っていただけて大変嬉しかった思い出がある。
5月
プロ間でも流行の兆しを見せ始めていた対矢倉左美濃急戦について執筆した記事。
この戦法についてはネット上でも誌面でも紹介がほとんどされていなかったので書くのはすべて手探りだった。
それにしてもponanzaはこの戦法を指しこなすのがうまい。
6月
何といってもこの月は技巧が公開され非常に話題になったことが記憶に新しい。
さっそく私もダウンロードをしてこの記事を執筆した次第である。
本記事は今でも検索で来られる方が多い記事である。
7月
振り飛車に対するponanzaが愛用する銀冠穴熊について紹介した記事。
実はこの記事はフォロワーさんからの執筆リクエストにより執筆を決めたのである。
それが結果、大きく注目されるようになって嬉しかった。
なんとプロ棋士の増田四段もこの記事を見てこの戦法に興味を持ったと後で知り非常に驚いた。
8月
この月は様々なジャンルの記事の執筆に挑戦した。
その中でも本記事は将棋ソフトの導入法を紹介した記事で奨励会員やアマチュア強豪などの「最強フリーソフトを使いたい」という要望に応えるために執筆した。
結果多くの方に見ていただける記事となり執筆して良かったと思う。
その他では第2期将棋ウォーズ棋神戦の振り返り記事など。
9月
この月は本記事のみの更新となった。
しかし、この記事も思い出深い記事として印象に残っている。
角換わり腰掛け銀における△6二金、8一飛がアマチュアでも本格的ブームとなり始めていた。
そこに千田五段が愛用する△4二玉型での速攻の攻めを紹介した。
本記事執筆後、プロ棋戦でも同様の変化に進んだ将棋もあり、執筆した意義はあったと思う。
今後もこのようなタイムリーな記事を執筆していけたらなと思う。
10月
10月は将棋界にとって忘れられない出来事があった月。
様々な情報が飛び交う中、自分も何らかの情報を提供したいと思い、将棋ソフト「技巧」について知っていることを全て記した。
その影響はどれくらいあったかはわからないが、上位コンピュータ将棋ソフトにも弱点がある事をわかっていただけたのではないかと思っている。
11月
ずっと書きたいと思っていてなかなか書けずにいたユニークな戦法「クルクル角」について執筆した記事。
なお、「クルクル角」という名称は私のフォロワーさんがツイートしていたのを拝借した。
その結果ネーミングとしてはうまく定着してくれたと思う。
この記事もたくさん反響があり嬉しかった。
リアル大会でもチラホラこのクルクル角が指されているという。
来年の流行戦法になるかもしれない。
今から要注目だ。
その他コラムなど。
12月
ソフトの変わった序盤戦術はいくらか書くことは出来たが、ソフトの魅力は序盤だけではない。
中盤、終盤の指し手の正確性もまた魅力なのである。
よってソフトから学ぶ終盤講座を書いてみようと思った。
まずは美濃崩しから始めようと思ったが、floodgateの膨大な棋譜からいい題材を見つけ出すのはなかなか難しかった。結果、部分図検索からいい題材になりそうな将棋をいくつか見つけることができたので執筆を開始した。
自分では難易度別にいい記事が書けたと思っている。実はハイレベル編も題材は決まっており途中までは書いたのだがまた公開するまでには至ってない。乞うご期待!
まとめ
私はBlogを通じて多くの事を学ぶことができた。
もちろん執筆は楽じゃないし、苦労もある。
しかし、記事を書いて好評を得た時は何事にも代え難い喜びがあるので今後も出来る限り続けていきたいと思っている。
来年もコンピュータ将棋研究Blogをよろしくお願い致します。