はじめに
最近、角換わりの将棋において注目されている形がある。
それは下図のような単騎の▲4五桂の速攻である。
Twitterではこいなぎさんがこの仕掛けについてよくツイートをしてまとめている。
こいなぎ 角換わり - Twitter Search
今回から、角換わり▲4五桂速攻の仕掛けの成否についてまとめていきたいと思う。
角換わり▲4五桂の実戦例その1(対居玉+△4四銀)
動く将棋盤は以下のリンクから
https://shogi.io/kifus/234685
(初手からの指し手)
▲7六歩 △8四歩 ▲7八金 △8五歩 ▲7七角 △3四歩 ▲8八銀 △3二金 ▲2六歩 △7七角成 ▲同 銀 △4二銀(途中図)
▲3六歩 △7二銀 ▲3八銀 △6四歩 ▲4六歩 △6三銀 ▲4七銀 △7四歩 ▲5八金 △9四歩 ▲3七桂 (途中図)
△1四歩 ▲2五歩 △3三銀 ▲6八玉 △5二金 ▲4五桂(下図)
後手の駒組みはギリギリまで玉の移動を保留して態度を見せていない。
それに対し、先手は▲4五桂の速攻を決行する。
(上図からの指し手)
△4四銀 ▲2四歩 △同 歩 ▲同 飛 △2三歩 ▲2九飛 △4二玉 ▲9六歩 △7三桂 ▲7九玉 △5四銀 ▲7五歩 △同 歩 ▲7四歩(下図)
本譜は後手は△4四銀と上がった。ここでは後手に△1四歩が入っているので▲1五角の筋がない。
これには一気には潰せないので、(※形によっては潰せる。参考棋譜より)、2筋の歩を交換して2九まで引いておく。
そして相手の動きに反応して7筋から動く。
このように1歩を手にすると新たな攻撃の筋が生まれるのである。
この将棋の総棋譜は以下から
参考棋譜(対居玉+△4四銀)
動く将棋盤は以下のリンクから
https://shogi.io/kifus/234687
△4四銀には2筋の歩を交換。
△1四歩が入っていないために▲1五角から攻めが止まらない。
角換わり▲4五桂の実戦例その2(対居玉+△2二銀)
動く将棋盤は以下のリンクから
https://shogi.io/kifus/234689
(初手からの指し手)
▲7六歩 △8四歩 ▲2六歩 △8五歩 ▲7七角 △3四歩 ▲8八銀 △7七角成 ▲同 銀 △3二金 ▲7八金 △4二銀 (途中図)
▲3八銀 △7二銀 ▲9六歩 △9四歩 ▲3六歩 △6四歩 ▲4六歩 △6三銀 ▲6八玉 △7四歩 ▲3七桂 △5二金 ▲2五歩 △3三銀 ▲4五桂 △2二銀(下図)
次は▲4五桂に対して後手が△2二銀と引く変化。
ここでも攻撃の手を緩めない姿勢が大切だ。
(上図からの指し手)
▲7一角 △7二飛 ▲5三角成 △4四角 ▲5二馬 (途中図)
△同 玉 ▲7九玉 △7五歩 ▲同 歩 △同 飛 ▲7六歩 △7二飛 ▲2四歩 △同 歩 ▲同 飛 △2三銀 ▲2九飛(途中図)
△2四歩 ▲5八金 △7三桂 ▲6六歩 △4二玉 ▲1五金(下図)
先手は▲7一角 △7二飛 ▲5三角成と攻める。
それに対して△4四角で先手は攻めの継続が難しいようだが、▲5二馬と馬と金を差し違える。その後はおもむろに駒組みに移る。
陣形を整えたところで第二ラウンドに入り最終図の▲1五金で攻めの継続を図る。
後手は5三の地点に傷を抱えていることもあり、その後苦労する展開となる。
この将棋の総棋譜は以下から
参考棋譜(対居玉+△2二銀)※△6五桂速攻
動く将棋盤は以下のリンクから
https://shogi.io/kifus/234690
実戦例その2の将棋と同様に△3九角~△5七角成、そして△5八馬と攻めていく。
じっくり自陣に手を戻しておく。先手陣にはキズが多い。
△6六飛が急所。この後△5七金が厳しく後手快勝となった。
まとめ
今回は初回ということで基本的な攻め筋を紹介した。
次回も角換わり▲4五桂速攻の攻め筋をみていく。
最終的には細かい形の違いで攻めの糸口を変える柔軟性を持てるようになるのを目指していく。
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