はじめに
その1では角換わり▲4五桂速攻の対居玉+△4四銀と対居玉+△2二銀への基本的な攻め筋をみてきた。
www.fgfan7.com その2では対居玉+△4四銀の実戦例をみてきた。
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その3では対居玉+△2二銀の復習をponanzaの実戦を通してみていきたいと思う。
参考棋譜1(対居玉+▲8八銀)※後手△6五桂速攻
動く将棋盤は以下のリンクから
https://shogi.io/kifus/234708
(初手からの指し手)
▲2六歩 △8四歩 ▲7六歩 △8五歩 ▲7七角 △3四歩 ▲8八銀 △3二金 ▲7八金 △7七角成 ▲同 銀 △4二銀(途中図)
▲3八銀 △7二銀 ▲4六歩 △6四歩 ▲4七銀 △6三銀 ▲1六歩 △7四歩 ▲3六歩 △7三桂 ▲3七桂 △5二玉▲5八金 △6五桂 ▲8八銀(下図)
後手が△6五桂速攻を決行したのに対して先手が▲8八銀と引いた。
(上図からの指し手)
△3九角 ▲1八飛 △5七桂成 ▲6六角 △4七成桂 ▲3九角 △3七成桂 ▲6六角 △3三桂 ▲6九玉 △2七銀 ▲1七飛 △2八銀不成▲1八飛 △2七成桂(下図)
本譜は△3九角に対して▲1八飛と寄ったのが悪手。
以下、△5七桂成▲6六角△4七成桂▲3九角△3七成桂と進み、後手優勢となった。
▲1八飛に代えて▲3八飛が正着で、以下△5七角成▲6六角打△5八馬▲同 飛△6二金▲4八玉△3三桂(参考図)といった展開が考えられた。
この将棋の総棋譜は以下から
参考棋譜2(対居玉+△2二銀)▲7一角~▲5三角成
動く将棋盤は以下のリンクから
https://shogi.io/kifus/234709
(初手からの指し手)
▲7六歩 △8四歩 ▲2六歩 △3四歩 ▲2五歩 △8八角成 ▲同 銀 △2二銀 ▲4八銀 △3二金 ▲7七銀(途中図)
△3三銀▲5八金右 △7二銀 ▲3六歩 △6四歩 ▲6八玉 △6三銀 ▲7八玉 △5二金 ▲4六歩 △7四歩 ▲3七桂 △7三桂▲4五桂 △2二銀(下図)
▲7八玉型での▲4五桂速攻も考えられる。
(上図からの指し手)
▲7一角 △7二飛 ▲5三角成 △4四角 ▲5二馬 △同 銀 ▲5四金 △6二玉 ▲6八金上 △7一飛 ▲6六銀 △6五歩 ▲5五銀 △同 角 ▲同 金 △4二銀 ▲2六角(下図)
後手の歩切れを突いた厳しい一着。その前の駒組みも後手には制約が多くすでに指し手が難しい。
参考棋譜3(対居玉+△2二銀)▲7一角~▲5三角成
動く将棋盤は以下のリンクから
https://shogi.io/kifus/234710
(上図からの指し手)
▲7一角 △7二飛 ▲5三角成 △4四角 ▲5二馬 △同 飛 ▲5八金 △6五桂 ▲6六銀
(途中図)
△3九角 ▲3八飛 △6六角 ▲同 歩 △5七角成 ▲6九玉 △5八馬 ▲同 銀 △5七歩 ▲8四角(下図)
厳しい角打ち。以下は強引に飛車を取ってしまえば寄り形となる。
参考棋譜4(対居玉+△2二銀)▲7一角~▲5三角成
動く将棋盤は以下のリンクから
https://shogi.io/kifus/234711
(上図からの指し手)
▲7一角 △7二飛 ▲5三角成 △4四角 ▲5二馬 △同 銀 ▲5八金 △7四歩 ▲4七銀
(途中図)
△7五歩 ▲同 歩 △同 飛 ▲6六銀 △7四飛 ▲2九飛 △7一角 ▲8三金(下図)
浮かびにくいB面攻撃の金打ち。この後、飛車を攻めつつ、打った金で桂馬と香車を取り、中央を攻め立てるのが狙いである。
参考棋譜5(対居玉+△2二銀)▲7一角~▲5三角成
動く将棋盤は以下のリンクから
https://shogi.io/kifus/234712
(上図からの指し手)
▲2四歩 △同 歩 ▲7一角 △7二飛 ▲5三角成 △4四角 ▲5二馬 △同 銀 ▲2四飛 △2三銀 ▲2九飛 △2四歩 ▲5八金 △7一角 ▲1五金(下図)
その1の実戦例でも出てきた金打ち。この後は△4二角に対して▲2五歩~▲2四歩という要領で攻める。
参考棋譜6(対居玉+△2二銀)▲7一角~▲5三角成
動く将棋盤は以下のリンクから
https://shogi.io/kifus/234713
(上図からの指し手)
▲7一角 △7二飛 ▲5三角成 △4四角 ▲5二馬 △同 銀 ▲5八金 △4二玉 ▲9六歩 △7五歩 ▲同 歩 △同 飛 ▲7六歩(途中図)
△7二飛 ▲4七銀 △7一角 ▲2四歩 △同 歩 ▲同 飛 △2三銀 ▲8三金(下図)
ここでも金打ちによるB面攻撃に出た。
以下、△7四飛▲2九飛△2四歩▲7五歩△同 飛▲7三歩(下図)と進み、角、桂、香を取れる見込みが強くなり、先手有利となった。
角換わり▲4五桂、△6五桂速攻(対居玉+△2二銀)のまとめ
攻めパターン①→▲7一角 △7二飛 ▲5三角成 △4四角 ▲5二馬
攻めパターン②→▲7五歩 △4四歩 ▲7四歩 △同 銀 ▲7一角 △7二飛 ▲5三角成
その他よく出る筋→▲8三金打のB面攻撃、▲1五金打からの2筋の攻め
角換わり▲4五桂速攻に対して居玉+△2二銀の展開は▲7一角から思い切りよく攻めていくのが大切。
以下自陣整備もしつつ、▲5四金打、▲8三金打、▲1五金打などで局面の打開を図る。
後手陣は5三の地点が薄いので苦労する展開になりやすい。
次回(その4)は後手のその他の形と△4二玉型の攻防をみていきたいと思う。
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