コンピュータ将棋研究Blog

Twitterアカウントsuimon@floodgate_fanによるコンピュータ将棋研究ブログです。

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【コラム】まだ棋譜の著作権で消耗してるの?

最近、私は将棋以外のジャンルで有名なブログをよく読んでいる。

その中でも有名ブロガーで、ズバズバと核心をついた物言いをするイケダハヤトさんのブログ、Twitterは特にチェックしている。

ブログ

まだ仮想通貨持ってないの?

Twitter

https://twitter.com/ihayato

著書 

今回のタイトルはイケダハヤトさんのブログタイトル「まだ東京で消耗してるの?」のオマージュ(イケダさんは高知県在住)で

「まだ棋譜の著作権で消耗してるの?」

という名目で棋譜の著作権について語っていきたいと思う。

・そもそも棋譜の著作権って本当のところどうなの?

私がブログで取り上げる棋譜は、将棋ウォーズが6割

floodgateが3割、プロ棋譜が1割といったところだ。(目測なので非常にアバウトだが)。

そう、プロの棋譜の割合が全体でかなり低いのだが、それには理由があってプロの棋譜はブログで取り上げにくいのである。

なぜならプロの棋譜の著作権についてハッキリとよくわからないから。

「ブログに全棋譜を載せていいのか?」とか「解説を載せるのは駄目みたいだけど」みたいなぼんやりとした認識しかないのだ。

本当によくわからないから、Googleで「プロ 棋譜 著作権」でググってみた。するとやねうらおさんのブログ記事がトップでヒットした。

将棋の棋譜には著作権は存在するのか? | やねうら王 公式サイト

この記事のコメント欄にあった記述が、

有料で提供されている棋譜に関して、
一人の弁護士は「棋譜自体に著作権はないが、付随する解説やコメントには発生する」としていました。

https://www.bengo4.com/houmu/17/1263/b_383492/

となっていた。(残念ながらリンク先の弁護士の回答は会員登録をしないと見れなかった。)

次にGoogleでヒットしたサイトが、

日本将棋連盟による「棋譜の著作権」の主張について - 勝手に将棋トピックス

プロの棋譜の著作権についてかなり詳しく考察されている。

その中で、日本将棋連盟のスタンスは

日本将棋連盟が公式サイト(shogi.or.jpドメイン上)で「棋譜の著作権」について言及したことはこれまで一度もありません。

とのことでやはり不透明。

西尾六段は以前に

西尾明 on Twitter: "@miyamotometi もちろん指し手に著作権はありません。ただ、新聞掲載以前の棋譜等には敏感なところもあります。"

西尾明 on Twitter: "あ、つまり指し手の著作権はないですが、棋戦や対局者を明記した棋譜全体に著作権が存在する可能性は考えてよいと思います。ちなみに対局の翌日に全棋譜をつぶやいたら、あとで怒られそうですw"

と呟いている。

要するに新聞掲載との兼ね合いのある棋譜を新聞掲載前に載せるのはグレーゾーンということなのだろう。

・ブログ(ネット)にどこまで載せていいのか

さて、難しい話である。

私もプロの棋譜で「この将棋は是非ともBlogで紹介したい」と思う時がある。

実際、そういった将棋の局面図を掲載したこともある。

しかし、連盟モバイルアプリに掲載された棋譜をそのまま全て載せるのはためらわれた。

よって急所の部分のみの記載にとどめ、「全棋譜は連盟モバイルアプリで確認して下さい」と書くことにした。

ネットで無料で公開されている棋譜に関しては、指し手の流れをfloodgateや将棋ウォーズの棋譜のように詳しく紹介した。これはネットで公式に総棋譜が公開されているので問題ないと判断したからだ。

このようにプロの棋譜はアマチュア将棋ライターにとって非常にデリケートな存在なのである。

・日本将棋連盟は公式見解を表明してほしい

これからの時代、現在進行形でSNSはどんどん普及していくので、一般人が情報を発信する機会はますます増えていくことが考えられる。

一度、日本将棋連盟はプロの棋譜の著作権についての公式見解をHPに載せてほしい。

「あくまでTwitter機能のみはOKで、モバイルアプリの画面のスクリーンショットは禁止」など具体的に言ってくれればみんなそれに従ってSNSを利用すると思う。

またブログやその他のサービスでの扱いもルールが決まればルール通りにしていくだろう。

とにかく今のままでは個人の判断で決まるのでスッキリしないのだ。

もう棋譜の著作権で精神を消耗したくはないのである。