コンピュータ将棋研究Blog

Twitterアカウントsuimon@floodgate_fanによるコンピュータ将棋研究ブログです。

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第二期電王戦第2局 佐藤天彦名人対PONANZA 実況スレッド

はじめに

8:50

※本記事は対局開始後も随時加筆していきます。

5/20、いよいよドワンゴ主催の「電王戦」が幕を閉じる。

denou.jp

名人対コンピュータという最後にふさわしいカード。

第1局はPONANZAの初手▲3八金という驚きの初手から中盤の素晴らしい大局観をみせて、中盤の終わりの局面で形勢に差をつけて圧倒した。

第2局は先手が佐藤天彦名人で後手がPONANZA。

私の戦型予想では相掛かりの将棋になるのではないかと思っている。

↓参考記事

www.fgfan7.com

 このような予想をしておく。

また、その他に考えられるのは横歩取り。

あるいは事前貸し出し対策で思いもよらぬ戦型になるかもれない。

戦型予想もひとつの楽しみであろう。

対局開始は10:00からとなっている。

対局中はこの記事とTwitterで戦況を追っていくのでよろしくお願いいたします。

11:07 角換わりに

戦型予想が外れて、先手角換わり早繰り銀→棒銀、後手専守防衛型(△5二銀)となりました。

現局面の形勢(27手目)は

*検討  時間 01:35.0ノード数 2694148546 評価値 137 読み筋 △6四角打 ▲3七角打 △2四歩(23) ▲同 銀(15) △2三歩打 ▲1五銀(24) △4三銀(52) ▲2六銀(15) △5二金(61) ▲9六歩(97)

となっており、互角です。

まだ、形勢どうこうを問う局面ではなさそうです。

11:43 類型の検索

将棋ウォーズとfloodgateの類型の将棋を検索しました。

参考棋譜1

参考棋譜2

参考棋譜3

PONANZAの指した△5一銀~の指し方は若干ではありますが、前例はあるようです。

19手目の局面でのソフトの検討結果

 *検討  時間 03:47.7 ノード数 6567769045 評価値 171 読み筋 ▲6四角(37) △同 歩(63) ▲7九玉(68) △9四歩(93) ▲9六歩(97) △3三銀(22) ▲3七桂(29) △4三銀(52) ▲8八玉(79) △5二金(61)

12:17 先手不満なし

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ここからしばらく駒組みが進み、そこからいよいよ戦いが始まると思います。

ずっと先手+150ほどで推移しており、本局の序盤は先手不満なしでしょう。

午後からの戦いにも注目です。

12:56 昼食休憩

現在ソフトは千日手の変化を読んでいます。

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*検討   時間 16:57.4 深さ 32/45 ノード数 27563711607 評価値 0 読み筋 △3三銀(22) ▲9六歩(97) △3一玉(42) ▲6六歩(67) △2二玉(31) ▲2六銀(37) △2四銀(33) ▲3七銀(26) △5四銀(43) ▲4六銀(37) △4三銀(54) ▲3七銀(46)

おしらせ 本日限定で千里の棋譜 完結編「神域の一局」がプレイできます!

14:09  先手が穴熊にしたことで評価値が後手に傾く

f:id:fg_fan7:20170520141023p:plain

後手‐150ほどとなっています。

ここからが先手はふんばりどころです。

15:00 PONANZAの陣形が美しい

f:id:fg_fan7:20170520150215p:plain

*検討  時間 03:03.9 深さ 25/42 ノード数 5283517122 評価値 -237 読み筋 ▲5六歩(57) △7三桂(81) ▲7五歩(76) △8六歩(85) ▲同 銀(77) △7五歩(74) ▲7四歩打 △8五桂(73)

中盤以降でPONANZAが序盤で突いた端歩が活きてきそうです。

15:58 こらえどころ

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現局面は▲5四歩から戦えば互角なようです。

ここからの数手は非常に大事なので少考を繰り返すことになるでしょう。

16:58 後手優勢に

f:id:fg_fan7:20170520165920p:plain

▲9四銀で後手に大きく評価値が振れました。

読み筋を追っていくと、△8六歩▲同歩△6七歩成▲同歩△同飛成で一気に攻め立てる順を読んでいます。

17:38 永瀬六段の見解

「(佐藤名人は)作戦自体は成功とはいえない展開になってしまった」

「▲5五角で▲5三角もあったが、△7六歩▲同銀△7ニ飛で後手良し」

 「(今のレベルのソフトには)トリッキーな作戦はもう通用しない。

もし自分がソフトと戦うなら正々堂々と戦ってみたい」

18:37 大勢が決する

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評価値が‐1400を超えました。

もう逆転は難しいと思われます。

局面自体の検討は本見出し記事をもって終了とさせていただきます。

先手の穴熊への組み替えをとがめた後手PONANZAの構想が秀逸でした。