6月公開版のフリーの技巧に関しての見解
・序盤はアマチュアでもわかるような粗がある。
(対立石流で(▲7七角)△3三角を打たない、矢倉で▲4八銀(△6二銀)が早い、
角換わり腰掛け銀▲4八金型(△6二金型)や角換わり左美濃に対する駒組みが甘いなど)
参考図(第4回将棋電王トーナメント予選リーグ 浮かむ瀬-技巧より)
・中終盤は非常に強い。プロレベルでも十分に参考になるレベル。
・上記のように序盤戦で有利になってもアマチュアレベルでは中終盤で形勢をひっくり返されることはままある。
といった特徴がある。
10月8日〜10日にかけて行われた、第4回将棋電王トーナメントではレートが6月公開版に比べて+150ほど上がったと言われていたが、結果は当たりのきつさも相まって16位で予選リーグ敗退に甘んじた。
私の見解では第4回将棋電王トーナメントの技巧の序盤は6月公開版からあまり進歩はしていないと感じた。
予選リーグの対浮かむ瀬戦は序盤での駒組みの欠陥を突かれ、その失点が響き得意の中終盤の競り合いの展開にならずに負けてしまった。
棋譜はこちらから
現在のフリーソフトでは浮かむ瀬(定跡off)、真やねうら王(真やねうら定跡)、silent majority1.21(定跡off)などのトップクラスのソフトのほうが序盤に関しては大きくリードしていると感じる。
これらのソフトは従来からある、課題局面に対しての評価値の出し方も半年前のフリーソフトに比べて非常に正確になってきていると感じるし、新たな発想の序盤戦術も次々と生み出している。
ただ、floodgateで浮かむ瀬Xeon36cマシンに技巧のミドルスペックが中盤で読み勝ちした例もあるように、技巧は中終盤に関しては現在もフリーソフトの中ではトップクラスである。
その棋譜はこちら
取り急ぎ、以上が現在の技巧に対する私の見解である。