コンピュータ将棋研究Blog

Twitterアカウントsuimon@floodgate_fanによるコンピュータ将棋研究ブログです。

ーおすすめ記事ー
スポンサーリンク

相雁木からの先手棒銀の攻防

先手の雁木志向に対して後手も雁木で対抗する相雁木の将棋は、駒組みが終わった時点で先手にとって打開筋を見つけるのがなかなか難しく難敵となっている。 その中、2019年2月16日の第12回朝日杯将棋オープン戦決勝で渡辺明棋王が藤井聡太七段に対して相雁木…

先手番米長流急戦矢倉の戦い

米長流急戦矢倉は後手の(下図)ような構えを指し、昔から有力視されている攻撃的な戦法である。 その源流については森下卓九段の矢倉自戦記集の「森下の矢倉」 に詳しい。 以下引用する。 米長矢倉(注 米長流急戦矢倉のこと)は米長先生が昭和五七年の日本…

片上大輔七段著「将棋 平成新手白書 居飛車編」レビュー

現代将棋は戦法の流行のサイクルが早く、我々アマチュアがそのすべてを把握していくのはなかなか大変である。 相居飛車の将棋は少し前に雁木が突如現れたと思いきやその流行は落ちついて、今は角換わりを中心としてそれに続いて相掛かり、矢倉、雁木、そして…

将棋クエストのレート向上奮闘記 2分切れ負けその2

はじめに 2分切れ負けというルールでは基本的にじっくり考える時間はないが、序盤で時間を使わずに指し続けていった場合には、中盤以降で一回は少し考えるチャンスが巡ってくる。 そういった急所の局面でいかに腰を落ち着けて考えることができるかが大事にな…

将棋クエストのレート向上奮闘記 2分切れ負けその1

私は普段、実戦練習の場として将棋クエストをよく利用している。 持ち時間としては2分切れ負けのルールで指すことが圧倒的に多く、現在の段位は八段でレートの推移としては2300~2500の間をいったりきたりしていることが多い。 今回から自分自身の実戦を題材…

将棋倶楽部24のJKishi18gouの棋譜を調べてみた(elmo囲い編)

はじめに 将棋倶楽部24は古くからあるインターネット上の対戦サイトで、今まで多くの方が利用し棋力向上に役立ててきた。 コンピュータ将棋ソフトと将棋倶楽部24の関連性は以前からあり、2011~2012年にはbonkras(ボンクラーズ)、2011年、2013年、2015…

戸辺誠七段著「戸辺流 こだわりのゴキゲン中飛車」のレビュー

振り飛車の中でも中飛車は振り飛車側が主導権を握る展開になりやすく、プロアマ問わずに人気のある戦法だ。 その中飛車の使い手として安定した成績を残している戸辺誠七段が新刊を出版した。 それが「戸辺流 こだわりのゴキゲン中飛車」である。

ゴキゲン中飛車対超速▲3七銀戦法の攻防(△4四銀型急戦)

ゴキゲン中飛車は長らくの間、後手番振り飛車党の間でエース戦法として活躍し、タイトル戦などの大舞台でもたびたび指されてきた。 ゴキゲン中飛車に対する先手の初期の対策としては、 ・丸山ワクチン(角交換型) ・▲4七銀型急戦 ・▲7八金型 ・▲5八金右…

角換わり腰掛け銀最前線~後手番二手損作戦の是非~

はじめに 現代の角換わりは細かい駒の配置の違いによって仕掛け筋や結論が変わったりするので、指す方は大変である。 後手番は守勢になりがちだが、仕掛けまでに少しずつ待つ形を変えて先手に研究の的を絞られないようにしている。 後手は通常の手の損得で待…

横歩取り△3八歩戦法に対する先手の勝ち方

横歩取りには後手からのなかなか有力な指し方が複数あり、先手は▲3四飛と横歩を取ったからにはそのすべてにうまく対応できないといけない。 以前記事にした相横歩取りや△4五角戦法はその有力な代表例である。 今回の記事は後手からの有力策のひとつである…

藤井聡太七段の強さをアマチュア初段クラスの人にもわかるように解説する

藤井聡太七段は現役の高校生棋士ながら、プロデビュー後は圧巻の成績を収めている。 その強さは将棋に詳しい人であれば棋譜を見ればわかるが、将棋にあまり詳しくない人にとっては「藤井聡太七段は具体的にどこが強いのか」という疑問があるかもしれない。 …

谷川浩司九段著「将棋新理論」は今もなお色褪せない名著

はじめに 河出書房新社から発刊されていた「最強将棋塾」シリーズはどの本も名著との呼び声が高く、発刊からけっこうな年月が経った今も定期的に読み返しているという人は多い。 今回の記事ではその名著ぞろいのシリーズの中、谷川浩司九段著「将棋新理論」…

ダイレクト向かい飛車に対する▲6五角打からの覚えておきたい変化

はじめに ダイレクト向かい飛車は佐藤康光九段や大石直嗣七段が得意としており、公式戦で高勝率をあげている。 また、floodgateにおいてもDirectMotemitsuという名前のダイレクト向かい飛車を得意とするソフトがたまに出現しており、指され始めてから年月は…

横歩取り△4五角戦法を避ける有力な指し方【ponanza】

はじめに 横歩取りは飛車、角が向き合っているので激しい展開になりやすい戦型だ。 その中でも特に後手からの△4五角戦法は一気に終盤戦になるほどの激しさがある。 アマチュア間では横歩取り△4五角戦法の人気は今もなお高く、定説では先手有利ながらしっか…

相横歩取りー定跡外しの秘策▲8三歩ー

はじめに 横歩取りは最近ではやや減少傾向にあり、その理由として先手からの青野流が優秀だからとされている。 しかしアマチュア間では今もなお、先手番で横歩取りの将棋を苦手とする方も多い。 それは横歩取りという将棋の性質が他の戦型とは違い、 ・飛車…

矢倉脇システムの戦い【相矢倉】

はじめに 相矢倉は歴史のある戦型で、タイトル戦等でも数々の名勝負が繰り広げられてきた戦法である。 現在では相居飛車の主流の座を角換わりに受け渡した格好となっているが、今でも序盤の駒組みに注意を払えば相矢倉の展開に進むことも起こりうる。 近年で…

【コラム】アマチュア将棋強豪のプロ公式戦での大活躍はなぜなのか?

アマチュアの公式戦での大活躍 今年度のアマチュア将棋プレイヤーの公式戦での活躍には目を見張るものがある。 具体的には、銀河戦での折田翔吾アマと木村孝太郎アマの予選ブロックでの連勝記録は現在もなお続いており、決勝トーナメント進出の可能性も極め…

角換わり棒銀対策~温故知新の△4二角~

はじめに 棒銀は将棋のルールを覚えてまもない将棋ファンが一番はじめに指してみる戦法としても最も人気が高い戦法である。 しかし、狙いはシンプルでありながら攻めが決まれば自分より実力が上の相手にも一発が入る可能性のある、魅力的な戦法だ。 以前にも…

将棋入玉のコツ~上部に逃げるテクニック!~

はじめに 入玉模様の将棋をコンピュータ将棋は一時期苦手にしていた時期もあったが、ここ数年の間でその弱点を克服し、むしろ今のソフトは入玉模様を得意としているようにも感じられる。 その中でも特に強豪ソフトのelmoは入玉を得意としているように感じら…

角換わり早繰り銀の最新形の攻防

はじめに 現代における相居飛車の将棋では角換わりが矢倉を凌いで最も出現率の高い戦型となっている。 大きな戦型分類として角換わりから派生して角換わり腰掛け銀、角換わり早繰り銀、角換わり棒銀の3大作戦に分かれる。 この中では角換わり腰掛け銀が一番…

ShogiGUIの「パス機能」を使った効果的な局面検討方法

はじめに ShogiGUIはフリーの将棋ソフトを使えるGUIソフトとして多くの将棋ファンに愛用されている。 http://shogigui.siganus.com 検討用途としても豊富な機能があり、棋力向上のための検討ツールとして非常に有用である。 今回の記事ではShogiGUIの「パス…

将棋の勉強に最適!iPadのSplit View(スプリットビュー)が便利

はじめに 今回の記事では将棋の勉強に最適なiPadの使い方を紹介したい。 iPadには2つのアプリを画面上に同時に表示・操作できるSplit View(スプリットビュー)という機能がある。 参考記事 iPadでの「Split View(スプリットビュー)」機能の使い方 | iPad Wav…

先手三間飛車対elmo囲い急戦の攻防

はじめに elmo囲い急戦は角道を止める振り飛車を中心として居飛車側は幅広く対応できるため、対振り急戦党には福音となっている戦術である。 2019年にはプロ、アマ、コンピュータ将棋を問わず数多く指されていくのではないかと予想している。 今まで当ブログ…

対振り飛車新時代!elmo囲い急戦の登場

コンピュータ将棋の強豪ソフト「elmo」が2017年5月にフリーで公開され、多くの将棋ファンがダウンロードし検討に利用していった。 その時期からelmoが対振り飛車で、特徴のある囲いから急戦を仕掛ける将棋をよく見かけるようになっていった。 それは、(下図…

三間飛車藤井システムのコツ【振り飛車から雁木への組み換え】

はじめに 振り飛車の中でもノーマル三間飛車はここ1~2年の間でかなり注目されている戦法である。 そういえば、井出先生が書籍の打ち上げの席で「ノーマル三間」が振り飛車の主力戦法になりつつあるって言ってました。石田流じゃなくてノマ三なんだそうで…

【将棋上達への道】終盤での正確な寄せ

はじめに 将棋で勝つためには終盤力の向上が大事である。 そのためには詰将棋を解くことや必死、そして寄せの問題を数多く解くことが上達につながる。 参考書籍 寄せの手筋200 (最強将棋レクチャーブックス) posted with ヨメレバ 金子タカシ 浅川書房 2010-…

対振り飛車ミレニアム~堅陣からの猛攻~

はじめに 長年、対振り飛車において居飛車側が用いる作戦として有力視されていたのは居飛車穴熊だった。 しかし、近年振り飛車側の対抗策が改良され、いつでも居飛車穴熊に組めるわけではないことが判明してきたことや、elmo囲い急戦に代表されるように新た…

対角道オープン向かい飛車の9筋保留、ダイレクト▲6五角

はじめに~ダイレクト▲6五角について~ 初手から▲2六歩△3四歩▲2五歩△3三角▲7六歩(下図) 手数=5 ▲7六歩 まで 後手:後手 後手の持駒:なし 9 8 7 6 5 4 3 2 1 +---------------------------+ |v香v桂v銀v金v玉v金v銀v桂v香|一 | ・v飛 ・ …

角換わり腰掛け銀新型同型、後手番一手パス戦略(elmo-AlphaZero 66局目)

はじめに 先日、DeepMind社によって公開された、AlphaZeroの棋譜は将棋ファンに大きな反響があった。 100局公開された棋譜はTwitterなどでも話題となり、AlphaZeroの指し手もたくさん共有されていった。 今回の記事ではその100局の中から、角換わり腰掛け銀…

本間博六段著「妙手に俗手、駒余りもあり!実戦詰め筋事典」レビュー

はじめに 将棋の終盤では最終盤において「相手玉を詰ませれば勝ち、詰ませられなければ負け」という局面をむかえる時がある。 そういった局面で詰ますために私たちは日頃、詰め将棋を解いているわけだが、実戦では詰め将棋の本で出てくるように、必ず持ち駒…