コンピュータ将棋研究Blog

Twitterアカウントsuimon@floodgate_fanによるコンピュータ将棋研究ブログです。

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ーおすすめ記事ー

ソフト指しはバレてるからやめた方がいいよという話

はじめに

ソフト指しは歴史上では古くから存在しており、将棋倶楽部24では「ソフト指し取り締まり委員会」という委員会が発足している。

参考リンク

24ソフト指し取締委員会|利用規約|将棋倶楽部24

将棋クエストでは2分切れ負けで一定のレートに到達しないと10分切れ負け、5分切れ負けで2200点以上の人はそれ以上10分切れ負け、5分切れ負けのルールで指せないようになっている。

参考ツイート

今回の記事では「ソフト指しはバレてるからやめた方がいいよという話」というタイトルで、ソフト指しをする人に対して警鐘を鳴らしたいと思う。

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ソフト指しは遅かれ早かれバレてしまう

2切れで実力が伯仲している者同士の対局だと、1局を通じてどこかで必ず1秒未満で指さなければいけない局面が訪れる。

指し手に必ず1秒以上費やす人や、プロフィールからの戦績での判断、必敗の局面から時間切れ勝ちがない、負けた対局のすべてが時間切れ負け、

などが判断材料となる。

上記のツイートについて詳しく深堀りしていく。

1局を通じてどこかで必ず1秒未満で指さなければいけない局面

将棋クエストの2分切れ負けはテンポよく指せるので人気のある持ち時間である。

双方持ち時間は2分しかないので終盤まで決着がつかない局面になると、あとは時間との勝負になることも珍しくない。

上記のツイートはお互いに時間も少なくなっており、また将棋クエストにはトライルールというルールが存在しているのでそれもまた最善手が複雑になる要素となっている。

※上図からの指し手は▲6九金~▲6八銀を繰り返して時間切れ勝ちと相手のトライを防ぐというもの。

2分切れ負けでソフト指しをしている人の指し手は、ソフト指しを手動でやっていようが自動でやっていようが、一手ごとに時間の消費を必ず行うのである。

将棋クエストでは指し手を速くしようとしたら1秒未満で指すことができる。

これが終盤での数々のドラマを生み出してきた大きな要因でもある。

しかし、ソフト指しをしている人の将棋はそういった展開の将棋が一切ないのである。

勝つときは中盤までで大差をつけて勝ち、負けるときは局面はよくても時間切れで負け。

このような展開ばかりなのだ。

けっこうな対局数をこなしているのに1秒未満で指したことがない人はあやしいと思う。

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プロフィールからの戦績での判断

将棋クエストでは10分切れ負け、5分切れ負け、2分切れ負けという3つの持ち時間でのルールがある。

ソフト指しを疑う例としてよく言われるのは、10分切れ負け、5分切れ負けでのレートは圧倒的なのに2分切れ負けだけレートが極端に低いという例である。

私の経験から言ってもそのような人はソフト指しの可能性が高いと思う。

(なお、私は5分切れ負けで七段昇段の一番をソフト指し相手に負けてしまった。)

10分切れ負け、5分切れ負けでソフト指しをされると、この後に書くような対策も通用しない場合がある。(時間切れを狙いにくいため)

ただ、なかには10分切れ負け、5分切れ負け、2分切れ負けすべてのレートが高いという人もいる。

しかしそういった人でもよくよくプロフィールを見てみると、

・勝率がレートの割には低い

・得意囲いや得意囲いの詳細を見ると明らかに低すぎる勝率のものが混じっている。

・そもそも得意囲いや得意戦法が表示されていない

といった傾向にある場合が多い。

得意囲いや得意戦法が表示されていない人はスマホ・タブレットからではなくPCから指している人である。もちろんPCからであっても自力で指している人のほうが圧倒的多数ではあるが、これもひとつの判断材料になるだろう。

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ソフト指し対策の稲庭戦法

今朝も将棋クエストの2分切れ負けで対局をしていたら以前からソフト指しを疑っていた人とマッチングしたため、ソフト指し対策の戦術を取ることにした。

序盤の途中からこの相手のソフト指しを確信したためこのようにビデオに録音した。

私の取った作戦は稲庭戦法と呼ばれるもので、古くは稲庭将棋という将棋ソフトがコンピュータ将棋同士の対局で時間切れ勝ちを狙う戦略として指されていたものである。

参考リンク

稲庭将棋とは (イナニワショウギとは) [単語記事] - ニコニコ大百科

この稲庭戦法はその後、将棋ウォーズで棋神をたくさん使う人に対しての対策として広く知られるようになっていったと記憶している。

ソフト指しをしている人はこの稲庭戦法をなかなか崩すことができない

また、稲庭戦法にも複数のパターンでの待機の仕方があるので元の棋力が低い人がすべてのパターンを攻略するのは困難だと思う。

他にもソフト指し対策の戦略はあるが今回はこの稲庭戦法を紹介まででとどめておきたい。

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まとめ~ソフト指しをやめて自力で指そう~

まとめに入る。

ある程度の棋力のある人から見ればソフト指しをしている人はすぐにバレてしまう

そのことは今ソフト指しをしている人は覚えておいた方がよい。

また、ソフト指しをしている人は将棋本来の楽しみを忘れてしまっている。

自力で指した方が絶対に将棋は楽しい。

とは言っても、私自身も普段の研究でソフトは取り入れている。

ソフトを使っての研究やブログ記事で書いたことが実戦で現れて勝つこともそれはそれで研究が実ってうれしいものだ。

ただそれは事前に研究しているからこその喜びであって、対局中にソフトを見ながら指すのでは甚だそれはナンセンスである。

本記事を読んだ方は自力で将棋を指すことの楽しみを感じ取ってほしいと思う。