コンピュータ将棋研究Blog

Twitterアカウントsuimon@floodgate_fanによるコンピュータ将棋研究ブログです。

ーおすすめ記事ー
スポンサーリンク

将棋クエストのレート向上奮闘記 2分切れ負けその2

はじめに

2分切れ負けというルールでは基本的にじっくり考える時間はないが、序盤で時間を使わずに指し続けていった場合には、中盤以降で一回は少し考えるチャンスが巡ってくる。

そういった急所の局面でいかに腰を落ち着けて考えることができるかが大事になってくると思う。

今回はその2として九段の方との対局を振り返っていきたい。

実戦その2 対2584点、九段の方

動く将棋盤は以下のリンクから

https://shogi.io/kifus/235361

先手:garnet_crow(2480)
後手:相手の方(2584)

(初期局面)

f:id:fg_fan7:20190212154502j:plain

(初手からの指し手)

▲2六歩 △3四歩 ▲2五歩 △3三角 ▲7六歩 △4四歩 ▲4八銀 △3二飛(途中図)

f:id:fg_fan7:20190212154838j:plain

▲7八銀 △6二玉 ▲6八玉 △7二玉▲7九玉 △4二銀 ▲9六歩 △9四歩 ▲5八金右(下図)

f:id:fg_fan7:20190212155041j:plain

戦型は後手のノーマル三間飛車に対して私の▲7八銀からの升田美濃となった。

(上図からの指し手)

△8二玉 ▲8六歩 △7二銀 ▲8七銀 △5二金左 ▲7八金 △5四歩▲7七角 △5三銀▲8八玉(下図)

f:id:fg_fan7:20190212155513j:plain

後手が△5三銀型の美濃囲いにして、先手が銀冠に組み上げた。

(上図からの指し手)

△3五歩 ▲4六歩 △5一角 ▲4七銀 △3四飛 ▲9八香 △3三桂 ▲9九玉 △6四銀(下図)

f:id:fg_fan7:20190212155800j:plain

後手は△3五歩から石田流に組み換える。

対する先手は▲4七銀型にして銀冠穴熊に組み上げた。

しかし、▲9八香の局面では▲3八飛(参考図)と寄る手が機敏だったようで、ここはリードを奪うチャンスだった。

f:id:fg_fan7:20190212160354j:plain

石田流の好形を阻止する機敏な動き。

(本譜局面図再掲)

f:id:fg_fan7:20190212155800j:plain

(上図からの指し手)

▲2六飛 △6二角 ▲6八金右 △3六歩 ▲同 飛 △同 飛 ▲同 歩 △4九飛(下図)

f:id:fg_fan7:20190212160037j:plain

▲6八金右と自陣を引き締めたところで後手から△3六歩と仕掛けてきた。

△3六歩に対して本譜は▲同飛と取ったがこれはやや疑問で、ここでは▲同歩と取る手がまさった。

以下、△4五歩▲3五歩△同飛▲3六銀△2五飛▲同飛△同桂▲同銀△2七飛▲3四銀(参考図)と進むのが一例で、これは先手が本譜より得をしている。

f:id:fg_fan7:20190212161142j:plain

先手は銀を攻めに使える目途がたっている。

参考図までの手順中、▲3六銀に対して△3四飛も以下▲3五歩△同角▲同銀△同飛に▲4四角打でやはり先手良し。

本譜は△3六歩に対して▲同飛と取ったため、後手に△4九飛と銀取りに飛車を先着されてしまった。

(本譜局面図再掲)

f:id:fg_fan7:20190212160037j:plain

(上図からの指し手)

▲5八銀 △2九飛成 ▲3一飛 △2五桂▲1一飛成 △3七桂成 ▲4五歩 △4八成桂(下図)

f:id:fg_fan7:20190212161715j:plain

後手の△4九飛に対して▲5八銀と受けた。

▲5八銀では▲2七飛という手もあるが、やはり△4八飛成(参考図)と指されるくらいで後手が有利だ。

f:id:fg_fan7:20190212162105j:plain

じっと指されると先手は動きにくい。

本譜は先手も▲3一飛として香車を取りつつ龍を作ったが、それ以上に成桂を活用するのが大きく後手優勢となった。

(本譜局面図再掲)

f:id:fg_fan7:20190212161715j:plain

(上図から指し手)

▲4四歩 △5八成桂 ▲同 金 △1九龍 ▲6六香 △5五銀 ▲4三歩成 △同 金(下図)

f:id:fg_fan7:20190212162537j:plain

形勢としては先手がかなり苦しいがまだ諦めずに勝負手を探し続けた。

▲6六香は最後のお願いのような指し手で、ここでは△4四角(参考図)と指されていればほぼそれまでだった。

f:id:fg_fan7:20190212162853j:plain

以下▲4一龍には△6五桂が決め手となる。

本譜は▲6六香に対して△5五銀。続く▲4三歩成には△6六銀とこの瞬間に香車を取る手が成立していた。

実戦は△同金と取ったため、先手についにチャンスが回ってきた。

(本譜局面図再掲)

f:id:fg_fan7:20190212162537j:plain

(上図からの指し手)

▲6三香成 △4四角 ▲7二成香 △同 金 ▲4一龍 △6五桂(下図)

f:id:fg_fan7:20190212163330j:plain

△4三同金の局面で先手は「チャンス」とばかりに▲6三香成と攻めていったが、ここではなんと▲6三香不成(参考図)と成らずでいった方が得をしていた可能性がある。

f:id:fg_fan7:20190212163642j:plain

以下△4四角には▲6一龍と切り込んでどうか。

本譜は香車を成ったため、△4四角に対しては▲7二成香とするしかない。

以下△同金と進み、そこで先手は▲6一龍とすべきだった。

その理由としては▲6一龍ならば次に△6五桂打を防いでいるからだ。(▲6五同龍と取れる)本譜は▲4一龍としたが、そこで金取りに構わず△6五桂が急所の一手だった。

(本譜局面図再掲)

f:id:fg_fan7:20190212163330j:plain

(上図からの指し手)

▲8八角 △7七香 ▲6一銀 △7八香成 ▲同 銀 △7七香(下図)

f:id:fg_fan7:20190212164355j:plain

後手の△6五桂が先手陣に対する急所の一手だ。

先手陣は7七の地点を集中的に攻められるととても脆い。

▲8八角では角を見捨てて▲6八金右とする手も考えられるが、以下△7七桂成▲同金右△5三金(参考図)と進むとやはり後手有利となる。

f:id:fg_fan7:20190212164658j:plain

先手陣は依然として薄く、攻めるにしても駒不足。

▲8八角△7七香と進んだ局面ではまだ▲同金のほうが粘れたがそれでも後手ペースである。

本譜は二度目の△7七香がかなり厳しかった。

(本譜局面図再掲)

f:id:fg_fan7:20190212164355j:plain

(上図からの指し手)

▲6八金 △7八香成 ▲同 金 △6二金打 ▲7二銀成 △同 金 ▲8五香 △7四銀 (下図)

f:id:fg_fan7:20190212165220j:plain

△7八香成▲同金と進んだ局面で△6二金打がしっかりした受け。

以下、▲8五香にも△7四銀としっかり受けて後手は方針が定まっている。

(上図からの指し手)

▲8三香不成△同 銀 ▲7五桂 △7四銀打▲8三桂成 △同 銀 ▲6一銀 △8七歩(下図)

f:id:fg_fan7:20190212165601j:plain

先手の▲7五桂に対して再度△7四銀打としっかり受ける。

その後▲6一銀の瞬間が甘いので、ここで△8七歩という厳しい一手が飛んできた。

(上図からの指し手)

▲8五香 △8八歩成 ▲同 金 △8四歩 ▲同 香 △同 銀 ▲7二銀成 △同 玉▲5二龍 △6二香(途中図)

f:id:fg_fan7:20190212170110j:plain

▲6三金 △8三玉 ▲8五歩 △同 銀 ▲8四歩 △同 玉 ▲7五金 △9三玉(途中図)

f:id:fg_fan7:20190212170245j:plain

▲8五金 △8七歩▲8四銀 △9二玉 ▲8七金 △7八銀(投了図)

f:id:fg_fan7:20190212170545j:plain

まで後手の勝ち

最後は先手にとっては金銀一枚が足りなかった格好だが、局面としては逆転の要素はなく、中盤での一瞬のチャンスを逃してからはどうも先手に勝ち目がなかったようだ。

後手の終盤での攻めと受けのバランスの良い指し回しが光った一局だった。

この将棋の総棋譜は以下から

将棋クエストのレート向上奮闘記 2分切れ負けその2のまとめ

本局は後手のノーマル三間飛車に対して先手が升田美濃から銀冠穴熊にする将棋となった。

序盤で先手は後手の石田流への組み換えを阻止する手段があり、それを逃したのは悔やまれるところ。

また、仕掛け前後で細かいミスがあり、今後高段者と対戦していくときにはそういったところでミスをしない強さが必要になっていくと感じた。

中盤以降は先手が厳しい展開が続いたが、一瞬だけチャンスが巡ってきた。

しかし、当然に見えた▲6三香成では▲6三香不成という意表の一手があり、それを指せなかったのは残念だった。

以降は先手にチャンスはなく、後手の正確な指し回しが光った。