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第29回世界コンピュータ将棋選手権 決勝 1回戦 水匠 - elmo

決勝 1回戦 水匠 - elmo

動く将棋盤は以下のリンクから

https://shogi.io/kifus/237645

開始日時:2019/05/05 09:40:04
先手:水匠
後手:elmo

 

序盤戦

(初期局面)

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(初手からの指し手)

▲7六歩 △8四歩 ▲7八金 △3二金 ▲2六歩 △8五歩 ▲7七角 △3四歩 ▲6八銀 △7七角成 ▲同 銀 △2二銀(途中図)

f:id:fg_fan7:20190509112403j:plain

▲3六歩 △3三銀 ▲3八銀 △7四歩 ▲4六歩 △7二銀 ▲4七銀 △4二玉 ▲3七桂 △1四歩 ▲4八金(下図)

f:id:fg_fan7:20190509112519j:plain

戦型は角換わり腰掛け銀になった。後手の△1四歩に対してすぐに▲1六歩と受けなかったため次第に定跡形から離れていく。

(上図からの指し手)

△1五歩▲9六歩 △9四歩 ▲2五歩 △5二金 ▲6八玉 △6四歩 ▲6六歩 △6三銀(下図)

f:id:fg_fan7:20190509112915j:plain

本譜は後手が△1五歩として1筋の位を取り、△5二金型に構えた。

(上図からの指し手)

▲6七金 △5四銀 ▲2九飛 △3一玉▲7八玉 △7三桂 ▲4五歩 △6二金 ▲5六歩(下図)

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先手は▲6七金~▲7八玉とバランスを保つ。

対する後手は△6二金型に戻した。

まだまだ難しいが、後手番としては不満のない進行である。

(上図からの指し手)

△6五歩 ▲同 歩 △同 銀 ▲6六歩 △5四銀 ▲4六角 △8一飛(下図)

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後手は△6五歩▲同歩△同銀として一歩を持つ。

△6五同銀に▲5五歩は無理筋で以下、△6六歩▲同銀△同銀▲同金△8六歩▲同歩△同飛▲8七歩△8一飛(参考図)として後手十分となる。

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よって本譜は▲6六歩。

以下△5四銀 ▲4六角 △8一飛と進み、後手陣も好形になった。

(本譜局面図再掲)

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(上図からの指し手)

▲5八金 △6五歩 ▲同 歩 △同 銀 ▲6六歩 △5四銀 ▲4八金 △2二玉 ▲6八角 △6四角(下図)

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本局は駒組み段階では後手がうまく指している。

▲5八金△6五歩▲同歩△同銀▲6六歩△5四銀▲4八金の進行は先手としては千日手も仕方なしという手順。

後手は△2二玉と手を変え、△6四角と好所に角を設置した。

(上図からの指し手)

▲3五歩 △同 歩▲同 角 △3四歩 ▲6八角 △5二金 ▲4六銀 △3一玉 ▲5五歩 △6三銀(下図)

f:id:fg_fan7:20190509115830j:plain

先手が▲4六銀とした局面で後手から△9五歩▲同歩△6五歩▲同歩△同桂(参考図)と仕掛ける順も有力。

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本譜のelmoは急ぐ必要はないと判断したのか△3一玉と指した。

(本譜局面図再掲)

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(上図からの指し手)

▲5八金 △7五歩 ▲同 歩 △同 角▲3五歩 △同 歩 ▲2四歩 △同 銀 ▲3五銀 △同 銀 ▲同 角 △3四歩(下図)

f:id:fg_fan7:20190509120924j:plain

先手の▲5八金に対しては△5四歩▲5六金△2二玉(参考図)という進行も一局。

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本譜は△7五歩から一歩交換をし、先手も3筋で銀交換をし戦いが始まった。

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中盤戦

(本譜局面図再掲)

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(上図からの指し手)

▲2四歩 △同 歩 ▲同 角 △2三歩▲4六角 △6五歩 ▲2五桂 △3五銀 ▲同 角 △同 歩 ▲3三歩 △2二金 ▲3二銀 △4二玉 ▲3一銀打 △5一玉(下図)

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いよいよ駒がぶつかり合い、難解な中盤戦になった。

後手の△6五歩に対して▲同歩と取るのは以下△同桂▲6六銀△同角▲同金△8六歩(参考図)と進んで後手優勢となる。

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よって先手は▲2五桂として攻め合いを目指す。

△3五銀には▲同角から一気に攻め込んでいった。

(本譜局面図再掲)

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(上図からの指し手)

▲2二銀不成△6六歩 ▲同 銀 △同 角 ▲同 金 △8六歩 ▲同 歩 △7七歩 ▲同 玉 △6五銀(下図)

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先手は▲2二銀不成として金を取ったが、2~3筋に攻め駒が渋滞しておりやや攻めが重い。

▲2二銀不成のタイミングで後手は△6六歩から攻めていく。

上図最終手の△6五銀は厳しい攻めで後手ペースだ。

(上図からの指し手)

▲7六金打 △6六銀▲同 金 △6五金 ▲6七銀 △6六金 ▲同 銀 △7六歩 ▲8七玉 △5六角(下図)

f:id:fg_fan7:20190509124912j:plain

ここからの後手の攻めがうまかった。

金銀の入れ替えのテクニックのあとに△7六歩が痛打。

これを▲同玉ならば△7五歩(参考図)が厳しい。

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よって本譜は△7六歩に対して▲8七玉だが、△5六角で追撃の手を緩めない。

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終盤戦

(本譜局面図再掲)

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(上図からの指し手)

▲6四歩 △7四銀 ▲7九飛 △7五金▲4一銀成 △6一玉 ▲5一金 △7一玉(下図)

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先手の▲6四歩に対して△同銀は▲7二角△7一飛▲8二金(参考図)で先手勝ち筋。

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ここは△7四銀と上がるのが好判断で、以下▲7二角には△8六飛▲同玉△8五銀▲9七玉△9六銀▲同玉△7八角成(途中図)

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▲8七銀△9五歩▲8六玉△8五金▲9七玉△9六金▲同銀△同馬▲8八玉△8七銀▲7九玉△7八銀成(参考図)までの詰みとなる。

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よって先手は▲7九飛として詰めろを防いだが、ここではすでに後手の勝ち筋となっている。

▲4一銀成~▲5一金には相手にせずに玉を逃げて後手勝勢である。

(本譜局面図再掲)

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(上図からの指し手)

▲7五銀 △同 銀 ▲7二歩 △同 玉 ▲6一角 △同 飛 ▲同 金 △8五歩(途中図)

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▲6三金 △8三玉 ▲7三金 △同 玉 ▲7一飛 △7二銀 ▲6三歩成 △同 金 ▲6七歩 △3六角 ▲5七金 △8六銀(投了図)

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まで144手で後手の勝ち

以下は後手の正確な寄せを見るばかりとなった。

投了図以下は、▲7八玉△7七金▲同桂△同歩成▲8九玉△7六桂(参考図)

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と進んで先手玉は受けなし、後手玉は詰みなしで後手の勝ちとなる。

この将棋の総棋譜は以下から

本局の総括

角換わり腰掛け銀の将棋で後手が△1五歩と端歩を取る展開。

先手は序盤から工夫の駒組みを見せたが、結果的には後手が序盤から上手く対応した将棋だったと言えるだろう。

先手は2~3筋の攻めがやや重くなってしまった。

それに対する後手の攻めが見事で、先手陣の急所を上手く突き後手の完勝となった。