前回http://fgfan7.hatenablog.com/entry/2016/08/16/172203の続き
予選2回戦
相手はbemustarさん。本大会の予選リーグ表の紙には本名が記載されていたが、bemustarさんの名前は聞いたことがあった。対局後に調べてみたら、以前にアマタイトルを取られたことがある強豪の方だった。
私の後手で先手の四間飛車穴熊対後手銀冠の戦型になった。
下図は私が△1二香と銀冠穴熊を目指したところ。
この銀冠穴熊を最近私は愛用しており、ネット将棋でもたくさん練習を積んできていたので自信を持って指した。以下、経験のある展開に進む。
進んで中盤戦の上図。局後の棋神解析でも互角の形勢だった。ここで私は形とばかりに△7五歩と指したがあまりよくなかったかもしれない。
棋神解析では△5四歩を推奨しており以下、▲6四銀△4五歩▲5五歩打△4六歩といった展開を予測しており、互角だった。
本譜は△7五歩以下、▲4五歩 △7六歩 ▲6六角 △8六飛 ▲4四歩 △5三金
▲5四歩と進み、△5二金と指せないことに気が付いた。(▲4三歩成から金銀どちらかが死ぬ)そこで△6三金と指したがやや苦戦を意識した。
以下も先手ペースで進み、下図へ。
ここまでの応酬で棋神は使っておりここからは自力の勝負。上図は先手が▲3四金と打った局面だ。ここで私はやや苦戦を意識していたのですぐさま△2二銀打と埋めた。
(以下の指し手)▲2三金 △同 銀 ▲3四銀 △2二金打 ▲2三銀成 △同金直▲3四銀 △2二銀 ▲2三銀成 △同 銀 ▲3四金 △2二銀
連続での駒の打ち合いが続く。こちらとしては形勢不利を自覚していたので千日手でも仕方がないと思っていた。(実際は先手+250くらいで互角だった)
将棋ウォーズでは千日手は自動判定してくれるのでこのまま打ち合いが続けば千日手である。
bemustarさんは少し形勢がいいと思っていたのかもしれない。
ここで▲3六金と手を変えた。結果論になるが千日手にしてしまうのも有力だった。
実戦はここから後手が巻き返す展開となったからだ。
以下進んで下図。▲3四銀と打った局面だ。
ここから △3二金打 ▲3三銀成 △同 銀 ▲3四金 △2二銀打 ▲2三金 △同 銀 ▲3四銀 △2二金打 ▲2三銀成 △同金右▲3四銀(下図)と進んだ。
2度目の千日手模様である。ここで△3二銀打なら千日手になっていたかもしれない。
ただ、私は打開できそうに感じたのでここで△3四同銀と指して打開した。
結果的にこの判断は正解だったようだ。
以下▲同 歩 △6六銀 ▲5七歩 △5五角 ▲4六歩 △5七龍 ▲5八銀 △5六龍 ▲5七歩 △4六龍(下図)と進んだ。
この△4六竜で優勢を意識した。穴熊戦では金銀の価値が高い為、このような大駒を切る強手が好手になりやすい。(この局面での棋神解析では-765で後手優勢となっていた。)以降は時間切れに注意しつつ、手堅く勝ち切ることができた。
この将棋の全体の形勢グラフは以下のようになった。
(序中盤は先手有利。110手目付近から後手が巻き返した。)
相穴熊からの2度に渡る千日手模様が印象に残る1局だった。
また次の対局まで時間の余裕がなく、すぐに予選通過のかかった第3局目が始まった。
(③に続く)