最近の角換わり腰掛け銀の将棋は人間、ソフトを問わず4八金、2九飛型の将棋がメインになりつつある。
それに対して相手側は5二金、8二飛型で迎え撃つのもあるが、同型の6二金、8一飛型にする手法が増えてきている。(これを暫定的に角換わり腰掛け銀新型同型と呼ぶ)
この同型の将棋では今まで当Blogで紹介してきた▲4五桂速攻はなかなか成立しない。(具体的には4二玉、2二銀型に対する攻略法がない)よって新型同型に進むのだが、これがなかなかやっかいなのである。具体的には本記事のタイトルにもした通り、千日手模様になりやすいのである。
実際、floodgateでも序盤早々に角換わり腰掛け銀新型同型から千日手になる将棋が増えている。
①SILENT_MAJORITY_1.23y_6950XEE vs. Titanda_L (2017-01-09 08:00) http://wdoor.c.u-tokyo.ac.jp/shogi/view/2017/01/09/wdoor+floodgate-300-10F+SILENT_MAJORITY_1.23y_6950XEE+Titanda_L+20170109080001.csa
②silent_majority_NB8_2c vs. Ukamuse_6700HQ (2017-01-10 00:30) http://wdoor.c.u-tokyo.ac.jp/shogi/view/2017/01/10/wdoor+floodgate-300-10F+silent_majority_NB8_2c+Ukamuse_6700HQ+20170110003004.csa
③※②と同一局面
silent_majority_NB8_2c vs. Ukamuse_6700HQ (2017-01-10 05:00) http://wdoor.c.u-tokyo.ac.jp/shogi/view/2017/01/10/wdoor+floodgate-300-10F+silent_majority_NB8_2c+Ukamuse_6700HQ+20170110050003.csa
④SILENT_MAJORITY-1.2_6950X_SY1010 vs. YaneuraOu_Xeon_E5_2698_v4_40c (2017-01-02 01:30) http://wdoor.c.u-tokyo.ac.jp/shogi/view/2017/01/02/wdoor+floodgate-300-10F+SILENT_MAJORITY-1.2_6950X_SY1010+YaneuraOu_Xeon_E5_2698_v4_40c+20170102013005.csa
これらは今年に入ってから角換わり腰掛け銀新型同型の将棋で千日手になった将棋だが、去年以降にさかのぼるのと、角換わりのその他の将棋も含めればその数はもっと増える。
その一方で千日手模様から巧妙に打開に成功した将棋もある。
Titanda_L vs. Ukamuse_6700HQ (2017-01-10 05:30) http://wdoor.c.u-tokyo.ac.jp/shogi/view/2017/01/10/wdoor+floodgate-300-10F+Titanda_L+Ukamuse_6700HQ+20170110053001.csa
このような同型の将棋で打開するのはリスクを伴うが、成功すれば大差の将棋になることも多い。
今後の角換わり腰掛け銀新型同型の将棋はいかに千日手模様の将棋をうまく打開できるか。
これにかかっていると感じている。
今後もこの形の将棋の動向に注目していきたい。