はじめに
将棋の棋力向上は一概にコレがいいというのは難しいものです。
それでもある程度の指針はレベル別に示せると考えています。
今回は将棋クエストで赤レート(2000点以上)に惜しくも届かない人を対象に棋力向上方法について私なりに考えた方法を示していきたいと思います。
序盤
これは居飛車、振り飛車どちらでも構いません。
1900点に近い人はもうある程度自分の将棋の型は出来上がっている状態だと思います。
あとはそこから少しずつ改良していくことが大切なのです。
しかし、私の考えでは力戦志向の将棋はもう少しレートが上がってから取り入れても問題ないと思います。
例えば嬉野流から引き角にして戦うような指し方は有力ですが、指しこなすのには序盤から中盤にかけて将棋そのものの基礎力が必要となってきます。
まずは基本的な指し方を完璧に近い状態にするのが上達の近道だと考えます。
中盤
次に中盤です。
この分野を強くするのは最も難しいと言えるかもしれません。
ただ、ある程度強くする方法は確立されています。
まずは棋譜並べをお勧めします。
時間のある方は盤に並べるのが理想ですが、もしその時間が取れない人がいたならばスマホアプリ等を使って棋譜鑑賞をするのでもよいでしょう。
見る棋譜はプロ棋戦をお勧めします。
最近ではYouTube等の動画も充実しているのでうまく活用しましょう。
コンピュータ将棋同士(floodgate等)の棋譜もありますが、これを取り入れるのはもう少しレートが上がってからでも問題ありません。
プロ棋戦の棋譜から中盤の一手一手を解説や棋譜コメントも参照しつつ考えてみてください。
基本的には3手の読みが重要になってきます。
相手の指し手を予測する癖をつけましょう。
形勢判断のポイントは、
・駒の損得
・駒の効率
・玉の堅さ
・手番
が基本的には大切です。
自陣と相手陣の駒の配置をみて自分なりに形勢判断の軸を固めていくといいでしょう。
棋譜並べの他には次の一手問題をたくさん解くのもお勧めです。
今は良質な棋書がたくさん出ているので何度も繰り返し解いてよい感覚を身につけましょう。
参考書籍
終盤
最後に終盤です。
これはレート1900点クラスの方なら3〜5手詰めはスラスラ解けるの思うので、私は寄せや凌ぎの手筋をマスターするのがいいと考えます。
金子三部作は有名ですね。
私もこのシリーズは何度も何度も繰り返しました。
(寄せの手筋168、凌ぎの手筋186といった本シリーズの旧作)
その結果、終盤における戦い方の基礎体力が身に付いたと思います。
上達するという観点なら長手数の詰め将棋よりも金子三部作の正答率をあげるように注力すると棋力向上が早いと思います。
コンピュータ将棋を取り入れることについて
最近はフリーソフトも充実してきて、コンピュータ将棋ソフトを普段の研究に取り入れる人も増えてきたと思います。
ただ、その使い方が難しいという話もよく聞きます。
特にフリーソフトはかなり強いですが、それを使いこなすのは思いのほか難しいです。
最強のフリーソフトを研究に取り入れるのはもう少しレートが上昇してからでもいいと私は思います。
(目安としては2150点以上)
私がお勧めするのは「激指14」は機能も豊富なのでお勧めです。
基本的な定跡を覚えることや悪手を教えてくれる機能等を使いこなせば棋力向上に役に立つと思います。
まとめ
・序盤は自分の指したい戦法を少しずつ改良していこう。
力戦はもう少し強くなってから。
・中盤はプロの棋譜を鑑賞。YouTubeの動画もお勧め。次の一手もたくさん解こう。
・終盤は金子三部作を何度も解いていこう。終盤の基礎体力の向上が見込める。
・上位フリーソフトを活用するのはもう少し強くなってからでもいい。激指シリーズは機能も豊富で上達の助けになる。
以上です。
この記事が将棋クエスト1900点クラスの方の棋力向上のヒントになれば幸いです。