はじめに
今回から終盤講座としてコンピュータ将棋の棋譜から終盤の寄せのテクニックを学んでいきたいと思う。
第一回は美濃囲い崩しを学んでいきたい。
初回は初級編と題して級位者~初段くらいの方を対象に基本的な例を紹介する。
ではさっそく始めよう。
美濃囲いの崩し方 実戦例その1
動く将棋盤は以下のリンクから
https://shogi.io/kifus/235064
開始日時:2013/07/03 13:30:00
棋戦:wdoor+floodgate-900-0+NineDayFever_XeonE5-2690_16c+gps500+20130703133003
先手:NineDayFever_XeonE5-2690_16c
後手:gps500
(正解)
▲6二銀 △9七歩成 ▲7一角 △9二玉 ▲9七香 △9四歩 ▲9三歩 △同 桂 ▲6一龍(投了図)
まで73手で先手の勝ち
一段目に龍がいて、持ち駒に角、銀がある場合は▲6二銀が急所の寄せとなる。
△同金なら▲7一角で寄り筋となる。
美濃囲い崩しの最も基本となる形だ。この際、きっちり覚えておこう。
美濃囲いの崩し方 実戦例その2
動く将棋盤は以下のリンクから
https://shogi.io/kifus/235066
開始日時:2013/01/04 08:00:00
棋戦:wdoor+floodgate-900-0+BlunderXX_4c+z-z+20130104080003
先手:BlunderXX_4c
後手:z-z
(正解)
▲6二金 △9二玉 ▲7一角 △8二銀 ▲同角成 △同 玉 ▲7一銀 △9三玉 ▲6一龍
(途中図)
△同 銀 ▲同 金 △8二香 ▲6八角 △同桂成 ▲同金上 △4六角 ▲8二銀不成
(投了図)
まで95手で先手の勝ち
その2の一番初めの図は△6一金と龍に当てた局面だが、ここで龍を逃げることを考えてはいけない。
▲6二金が急所の一手となる。もし△5一金と龍を取ってきたなら、▲7一角△9二玉▲7二金で必死となる。
これも美濃囲い攻略には必須テクニックである。
美濃囲いの崩し方 実戦例その3
動く将棋盤は以下のリンクから
https://shogi.io/kifus/235067
開始日時:2013/04/15 19:30:03
棋戦:wdoor+floodgate-900-0+gps_f+Gekisashi_X5590_7c+20130415193003
先手:gps_f
後手:Gekisashi_X5590_7c
(正解)
▲5二金 △6二金 ▲同 金 △7一銀 ▲同 金 △同 玉 ▲6二銀 △同 玉 ▲5一角
(途中図)
△7一玉 ▲6二金 △8二玉 ▲3三角成 △6一銀打 ▲同 金 △同 銀 ▲3四馬
(途中図)
△4三歩 ▲同 馬 △6二銀 ▲4四馬 △7一金 ▲4二飛
(投了図)
まで117手で先手の勝ち
その3の一番初めの図は△6一金と龍に当てた局面。
ここでも龍を逃げずに▲5二金が急所の寄せとなる。
次に▲6一金があるので△6二金と取るが、▲同金と食いつくと寄り形である。
次の▲7一角を受ける△7一銀にも、▲同金△同玉▲6二銀△同玉▲5一角が王手龍取りとなり、決め手となった。なおも後手は粘るものの先手が正確に寄せ切った。
(次回は中級編)
参考書籍
美濃崩しを相手の囲いのパターン別に分けて分類した終盤力の強化に最適な一冊。
この本に掲載された200問を繰り返し練習すれば振り飛車相手の美濃囲い崩しが得意となり、勝率アップ間違いなしだろう。