前回http://fgfan7.hatenablog.com/entry/2016/08/16/210723の続き
決勝トーナメント1回戦
将棋ウォーズ棋譜(Akihabara29級対jun419三段)
予選通過後のくじ引きの結果、相手はAkihabara2さんと決まった。
予選第3局と同様に、私の後手で先手中飛車対左美濃の将棋になった。
下図は先手が▲4六角と角を出たところ。
ここで1分弱考えたが、どう指していいのかわからなかったので早いが棋神を使った。
(上図からの指し手)
△8六歩 ▲同 歩 △同 飛 ▲7八金 △8七歩 ▲6八角 △8四飛 ▲8六歩 △7五歩(下図)
結果、平凡な手順だったので棋神の使いところとしては失敗だったかもしれない。
しかし、時間を使いすぎることもできないので難しい面がある。
以下少し進んで下図。
ここで△7六歩と取り込んだが、ここは△3三角~△2二玉と囲っておくのも有力だった。本譜はこの後、壁角をさばくのに苦労する展開となる。
(△7六歩以下の指し手)
▲同 金 △7五銀 ▲同 金 △同 飛 ▲7六歩 △7四飛 ▲4六角(下図)
金銀をさばきあって、先手が再度▲4六角と出た局面。
後手の7四の飛車が動くと▲7三角成と幸便に桂を取りながら馬を作られてしまうので、打ちづらかったが△7二歩と打った。これは結果的には悪い手ではなかった。この辛抱する一手をよく指せたなと思う。
(△7二歩以下の指し手)
▲5四歩 △同 飛 ▲同 飛 △同 歩 ▲7一飛(下図)
5筋で飛車交換が行われ、先手が▲7一飛と先着した局面。
先手から次に▲7二飛成~▲7三角成とされると後手が苦しくなる。
時間があればいくらでも考えたい局面ではあるがここで私の持ち時間はすでに5分を切っていた。考えらえるのは①△8七飛打②△9九飛打③△8八飛打といった飛車をおろす一手。④△4五金打⑤△5五角と先手の角にモーションをかける一手である。
飛車をおろす手で考えられる進行の一例としては
△8七飛打▲7八銀打△8八飛成▲7二飛成△5五金打▲7三龍△4六金▲同歩△4四角▲8二龍といった展開でほぼ互角。
先手の角にモーションをかける一手での進行の一例としては
△4五金打 ▲9一飛成△8八飛打 ▲6一銀打 △4二金▲5三歩打 △4六金▲同 歩△9八飛成といった展開でほぼ互角。
本譜、私は△5五角と指したが、これは疑問手だった可能性が高い。
このレベルの相手に対してはひょっとしたら敗着と言っていいかもしれない。
(△5五角以下の指し手)
▲同 角 △同 歩 ▲9一飛成 △4五角 ▲5八銀 △8八飛 ▲4六歩 △5四角 ▲6一角(下図)
△4五角が攻防の一手になることを期待したが、先手も▲5八銀が銀取りを受けつつ自陣を引き締める気持ちのいい一手。どうもこのあたりから一手指すごとに評価値が少しずつ悪くなっていくような感覚があった。
そして最後の▲6一角打が後手陣の金に狙いを定めた最短の寄せに入った手順で先手優勢となった。(棋神解析で+514、魔女で+708)
形勢不利ながらお互いに残り時間は減っており、当然不利を自覚しつつ粘りに出たが、この後は形勢的にも時間的にもじりじり離されていく展開となり、最後は指しただけのような展開になってしまった。▲6一角打以降の指し手についてはここでは触れないでおく。
この対局に負けて私の結果はベスト16となった。(トータルでは2勝2敗。)
ノーマル棋神1対局1回使用可、持ち時間10分切れ負けという今まで経験したことのないルールでの対局であったが、どの対局も内容の濃いものであり、いい将棋が指せた満足感があった。また普段あまり指す機会のない関東の方と将棋を指すことができたのもよかったと思う。
またこのような舞台に立てるように今後も精進していきたいと思った。
お知らせ
今回のBlogの更新をもってしばらくの間、Twitter、Blogなどの更新をお休みさせていただくことにする。2014年12月にTwitterに登録してから今までコンピュータ将棋の話題を中心に自分の将棋観などもだいたいのことは呟けたと思う。少しづつながらフォロワーも増えていき、1000人以上の方にフォローしていただけたのは嬉しかった。また動画やBlogでの活動も行い、自分の活動範囲も広がったと思う。今後は私の行ってきたような活動を他の方も続いてもらえればと願っている。コンピュータ将棋は日進月歩の世界で私がTwitterを始めた頃よりも急速に進歩した感じがする。今後もその進歩を見届けていきたいと思っている。今までTwitter、動画、Blogを見ていただいた方ありがとうございました。またいつか活動を再開したいと思います。
2016年8月20日 suimon