はじめに
まず「連盟美濃」と呼ばれる囲いから説明したいと思う。
発端は日本将棋連盟のHPに掲載された、将棋コラムの画像から始まった。
www.shogi.or.jp
※現在画像は修正済み。
この将棋ワンストップさんのツイートの説明が詳しい。
今回、私はこの囲いについてfloodgateで現れた将棋からその有用性を研究していきたいと思う。
連盟美濃の実戦例
実戦例その1
動く将棋盤は以下のリンクから
https://shogi.io/kifus/234833
開始日時:2016/12/29 13:30:02
棋戦:wdoor+floodgate-300-10F+coduck_pi2_600MHz_1c+gps_l+20161229133003
先手:coduck_pi2_600MHz_1c
後手:gps_l
後手のgpsの四間飛車から始まった将棋で98手目に△5一金と指したところで連盟美濃が完成した。
このように連盟美濃という囲いは中終盤のごちゃごちゃした戦いの中で形作られるケースが多い。
この囲いは意外なほどに耐久力があり、初見の相手は攻略法がつかめずに戸惑うことだろう。実戦は後手のgpsの勝利となった。
実戦例その2
動く将棋盤は以下のリンクから
https://shogi.io/kifus/234834
開始日時:2015/12/23 12:00:01
棋戦:wdoor+floodgate-600-10+Bonafish_0.42+nanopery_FX9590_4.7GHz_test+20151223120001
先手:Bonafish_0.42
後手:nanopery_FX9590_4.7GHz_test
後手nanoperyの三間飛車から先手のBonafishが序盤から急戦を仕掛けた将棋。
この将棋は後手が通常の美濃囲いにする暇がなく戦いが始まったため、中盤で連盟美濃が完成した。
この将棋は後手が負けてしまったものの、戦いの粘り方が凄まじく、是非鑑賞してもらいたい一局である。
この将棋の総棋譜は以下から
連盟美濃参考棋譜1
動く将棋盤は以下のリンクから
https://shogi.io/kifus/234835
開始日時:2015/06/27 08:30:02
棋戦:wdoor+floodgate-600-10+ponax_i7_5960X_8c+TDA+20150627083006
先手:ponax_i7_5960X_8c
後手:TDA
連盟美濃参考棋譜2
動く将棋盤は以下のリンクから
https://shogi.io/kifus/234836
開始日時:2013/03/12 22:00:03
棋戦:wdoor+floodgate-14400-60+PuppetMaster_XeonE5-2450_8c+gpsfish_xeon5470+20130312220009
先手:PuppetMaster_XeonE5-2450_8c
後手:gpsfish_xeon5470
連盟美濃の出現条件まとめ
・美濃囲いにする前に戦いが始まる
・中終盤のごちゃごちゃした戦いの最中に粘りの意味で出来上がる
といった感じだろうか。
序盤から連盟美濃を積極的に作りに行くのは勝ちたいという側面から考えるとあまり得策ではないと思う。
ponax(ponanzaの2013年バージョン。販売されたが現在は入手困難)やPuppetMaster(NineDayFeverの旧名称)といった強豪ソフトも中終盤の戦いの間にこの囲いを作っているので振り飛車党で粘りを持ち味とする人はこの指し方も覚えておくとよいと思う。
次回はこの連盟美濃から私が有力だと思う△5一金を省いた形(下図参照)について研究したいと思う。
続編記事
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