コンピュータ将棋研究Blog

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【コラム】大学将棋の話①

私が学生将棋に身を置いていたのも、もうかれこれ10年くらい前の話になる。今回はその時の思い出話を書いてみようと思う。

・大会の持ち時間が秒読み60秒に

晴れて受験勉強が終わり、大学将棋界に身を置くことになったが、半年ほどほとんど将棋をしていなかったので最初の一ヶ月は感覚を取り戻すことに苦労した。そして大学将棋で初めての大会、春季個人戦に参加したわけだがそこで予選の決勝まで進んだものの最後に京都大学の方に負けて予選通過はならなかった。そこで感じたのは持ち時間秒読み30秒と60秒の差である。秒読み60秒の経験は今まで無かったに等しかったが、これは相当ヒューマンエラーが減るなと感じられた。序盤から有利になる、引き離されないようにする。そういった指し方が必要になると思ったものだ。

・関西学生新人戦準優勝

秋に行われるこの大会で準優勝することができた。しかし、その時の棋譜を振り返ってみると今ではほとんど指さない戦法を指していたりして微笑ましい。決勝では後手番になりウソ矢倉と呼ばれる戦法を指したのだが、この時の敗戦でどうもこれを今後メイン戦法にするのは厳しいと改めて感じた。

そこでいろいろ試行錯誤をする事になる。

・指す戦法を増やす

基本的には居飛車党だったが、当時はほとんど矢倉しか指せなかった。新人戦が終わった頃あたりから、いろいろな戦法を研究し始めた。

なんせ大学生は時間に余裕がある。この特権を活かしてじっくり横歩取り(当時流行していた△8五飛や相横歩取り、△4五角戦法など)を勉強した。横歩取りは特に激しい変化が多いので大学生のうちに大方を研究しておくとよいだろう。今なら角換わりの将棋が増えているのでそちらも居飛車党なら研究したほうがいいと思う。今の時代ならソフトも上手く活用すると効率が上がるはずだ。

・団体戦でA級昇格&キリン杯5位

大学将棋といえば団体戦だろう。私が所属していた大学は王座戦に出場するような大学ではなかったが、それでも一度、関西リーグでA級に昇格して王座戦を狙える位置まで行けたのは嬉しかった。その時のマネジメントなどを振り返るのも需要があるかもしれないがそれはまた別の機会にさせていただく。正直言うとそんなに上手くはいかなかった。他の毎年王座戦に出場している大学のようにストイックではなかったし、それらの大学と比べると統括力も比較にはならなかった。それは結局、今まで積み重ねてきたものの違いでもあるし仕方のない面もあったと思う。それでも自分達の出来る範囲で頑張れば例え弱小大学であってもそこそこ上位に行くことは不可能ではない。という事は強調しておきたい。

(次回、時期未定に続く)